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【相続放棄の必要書類】期限内に自分で集めて相続放棄を終える全手順

「お父さんが亡くなって相続の手続きをしたいけど、借金が多いから相続したくない。。。」
このような場合には、相続放棄の手続きをおこなうことになります。

お父さまが亡くなられて四十九日の法要が終わった頃に、相続手続きを進めるために相続放棄について調べていると相続放棄の期限が3ヶ月と知り、慌てて書類の準備を始められてはいないでしょうか。

四十九日が過ぎたころ、すでに相続放棄の期限まで40日程度しかありません。
相続放棄をするには、期間内に必要書類をすべて集めて家庭裁判所に提出する必要がありますが、できるかどうか不安なことと思います。

本記事では、相続放棄をするために必要な書類をご自身で集める方法や、集めた後の相続放棄の手順について、そして期限が間近に迫っている方へのアドバイスも含めて分かりやすくご説明します。

1.相続放棄の必要書類は相続人がそれぞれ揃えて提出する必要がある

相続放棄をする理由が借金等の負債の場合には、ご自身を含めて全員が相続放棄をすることになるかと思います。その場合には、相続順位の第一順位から第三順位までの相続人全員が、それぞれ書類を準備して家庭裁判所へ手続きをする必要があります。ご自身が取得した後には取得方法等を共有されると皆さんも期日内にスムーズな手続きができます。

相続財産を相続しない代わりに、他の相続人と関わりたくないため相続放棄をする場合には、ご自身が書類を揃えて申請するのみで終了となります。ただし、相続放棄をした旨は他の相続人へ伝えましょう。

2.相続放棄に必要な書類の一覧【共通】

相続放棄に必要な書類は、相続放棄をする相続人全員に共通する書類と、亡くなられた方との関係により異なる書類があります。まずは、全員に共通する必要書類についてご説明します。

相続放棄をする方全員に共通して必要な書類は4種類あります。それぞれの書類の取得方法については4章でご説明します。

①「相続放棄の申述書」:裁判所ホームページよりダウンロードして記載
②「亡くなられた方のお生まれからご逝去まで繋がった除籍謄本一式」:市区町村役場で取得
③「相続放棄をする方の現在の戸籍謄本」:市区町村役場で取得
④「亡くなられた方の住民票の除票または戸籍附票」:市区町村役場で取得

表1:相続放棄する方全員に共通して必要な書類

※費用や送料は市区町村役場によって異なる場合があります。詳しくは直接ご確認ください。

3.相続放棄に必要な追加書類の一覧【相続人別】

相続放棄をするときに必要な書類は、「亡くなられた方と相続放棄する方がどのような関係であったか」によって異なります。ご自身と亡くなられた方との関係からご確認ください。

3-1.配偶者が相続放棄

亡くなられた方の配偶者の方は、表1に加えて別途取得が必要な書類はありません。

配偶者の方は、表1②の「亡くなられた方の除籍謄本一式」の最後の戸籍と、③の「相続放棄する方の戸籍謄本」が同じ籍であるため③は不要となります。よって、配偶者の方は表の①②④のみで構いませんので、3つの書類を揃えて提出します。

3-2.お子さんが相続放棄

亡くなられた方のお子さんは、表1に加えて別途取得が必要な書類はありません。
表1の4つの書類を揃えて提出します。

3-3.お孫さんが代襲相続して相続放棄

亡くなられた方のお孫さんが代襲相続者として相続放棄をする場合、表1に加えて次の書類となります。

・亡くなられた方のお子さんが以前死亡で代襲相続になることが分かる戸籍謄本・・・一式

3-4.父母または祖父母が相続放棄

亡くなられた方のお父さま、お母さま、おじいさま、おばあさまが相続放棄するときに必要な書類は、表1に加えて次の書類となります。

<お父さま・お母さまが相続人の場合>
・亡くなられた方のお子さんが以前死亡、もしくは、いないことが確認できる戸籍謄本・・・一式

<おじいさま・おばあさまが代襲相続する場合>
・亡くなられた方のご父母さまがともに以前死亡されていることがわかる戸籍謄本・・・一式

3-5.兄弟姉妹またはおい・めいが相続放棄

亡くなられた方のご兄弟(姉妹)またはおい・めいの方が相続放棄するときに必要な書類は、表1に加えて次の書類となります。

<兄弟姉妹の方が相続人の場合>
・亡くなられた方の子や孫が以前死亡されていることが分かる戸籍謄本・・・一式
・亡くなられた方の父母、祖父母が以前死亡されていることが分かる戸籍謄本・・・一式

<おい・めいが代襲相続する場合>
・亡くなられた方の兄弟姉妹が以前死亡されていることが分かる戸籍謄本・・・一式

4.相続放棄に必要な書類の取得方法

ご自身が準備しなければならない書類についてご確認いただきましたので、次にそれぞれの取得方法についてご説明していきます。

4-1.相続放棄申述書

相続放棄申述書は、図1のような「A4サイズの2枚の書面」で、裁判所に直接行って入手するか、裁判所のホームページよりダウンロードすることが可能です。様式にそって順に記載していけば、誰もが作成できる書類ですのでご安心ください。
相続放棄申述書の注意点として、中に記載のある「申述人」とは相続放棄をする人のことです。

相続放棄申述書は、裁判所のホームページよりダウンロードできます。
ダウンロード

図1:相続放棄申述書の書式

※相続放棄申述書の書き方について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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図2:相続放棄申述書の完成イメージ

4-2.戸籍謄本

相続放棄に必要な書類の中で、一番準備に手間がかかるものが戸籍謄本です。戸籍謄本は市区町村役場の窓口で取得することもできますが、郵送で取得することが一般的です。郵送の場合には1ヶ所あたりの取り寄せに1~2週間ほどかかります。お急ぎの場合は速達を利用すれば2,3日で取得可能です。実際の所要日数や送料、取得に必要な書類などは各市区町村役場へお問い合わせください。

4-2-1.ご自身(相続放棄する方)の戸籍謄本

ご自身の本籍のある市区町村役場で取得できます。ご自身の戸籍謄本の取得方法は4つあり、次のいずれかで準備します。
・窓口に直接行く
・郵送で取り寄せる
・コンビニ(一部の市区町村のみ)で取得する
・代理人に依頼する
取得には、印鑑や本人確認書類等が必要となりますので、本籍のある市区町村役場のホームページなどで確認しておくと安心です。

4-2-2.亡くなられた方の戸籍謄本

亡くなられた方の出生時から死亡時までの繋がったすべての除戸籍謄本が必要です。
まずは、亡くなられた方の最後の本籍地の市区町村役場で取得しますが、ほとんどの場合、最後の役所だけですべてが揃うことは難しいです。取得した除戸籍謄本をもとに数か所の役所で戸籍を取得していきます。場合によっては、戸籍の改製もあり、同じ本籍地内であっても謄本自体が新しく作り変えられていることもあります。
すべてが揃うとだいたい5~6通になると思われます。

この除戸籍謄本をご自身ですべて集めるのはなかなか大変な作業です。
最後の本籍地がある役所に「出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本」が必要であることを伝え、次はどこの役所に申請すればよいのか教えてもらうこともできますのでぜひ確認されることををオススメします。

4-2-3.その他の方の戸籍謄本(代襲相続の場合)

今回亡くなられた方の本来の相続人がすでに亡くなられている場合には代襲相続となります。このように
すでに亡くなられている相続人がいる場合の戸籍謄本の取得方法を確認します。こちらも2章でご説明したように、ケースによって、どなたの戸籍を遡っていく必要があるのか確認が必要です。

①亡くなられた方の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本
②本来の相続人の方が以前死亡されていた場合は、どなたが代襲相続者となるのかが分かる戸籍謄本
の両方が必要となります。

4-3.亡くなられた方の住民票の除票

亡くなられた方の住民票の除票は、最後の住所地の役所で取得できます。取得の際に必要な書類は、役所により異なることがあるため、事前に該当する役所に確認しておくことをオススメします。

4-4.収入印紙

相続放棄申述書に貼る収入印紙は、800円分です。郵便局で購入できます。
200円の収入印紙であれば、お近のコンビンエンスストアでも取り扱っている場合があり、4枚購入して800円分とすることも可能です。なお、相続放棄申述書に貼った印紙への押印は必要ありません。

5.相続放棄の必要書類を確実に集めるための3つのポイント

相続放棄をするときに必要な書類について、お分かりいただけたでしょうか。
「自身ですべて完了できそう」「お仕事や私生活が忙しいからとても一人ではできそうにない」などと思われていらっしゃると思います。相続放棄はとにかく時間が無いため、必要な書類を確実に集めて期限内に手続きを終わらせるには、専門家への依頼がおススメです。

5-1.余裕があれば自分で集める

2章~4章をご確認いただき、相続放棄に必要な書類を集めていきます。時間や手間などを考慮したうえで十分ご自身で集められそうだ、と思われた方は、ぜひこの記事を参考にご自身で集めてください。

5-2.時間がない・期日間近の場合は専門家への依頼する

相続放棄の申出期限は、相続の開始したこと、つまり亡くなられたことを知ってから3か月間です。相続放棄の期限が間近の方や、お仕事や私生活が忙しく平日に役所や郵便局へ出向くことが難しい方は、専門家へ依頼することを検討しましょう。代行費用はかかりますが、書類の取得から相続放棄の手続きまで、すべて安心して任せることができます。
なお、費用の相場はおよそ3万円で、別途書類取得費用が実費でかかります。

5-3.間に合わない場合は期間延長の手続きを検討する

相続放棄の期限である3か月間では、必要書類を集められない、借金などの確認がしきれない、相続財産の状況を調査しても相続放棄するかどうか決められないなどの場合には、家庭裁判所へ相続放棄期間の伸長を申し立てることで相続放棄の期限の延長をすることができる場合があります。この申し出の期限も、相続開始から3か月以内となります。

相続放棄期間の伸長を申し出る場合にも、2章~4章でご説明した書類が原則必要となりますので、必要書類の準備が間に合わないことだけを理由にした期間伸長の手続きは現実的ではありません。書類を集めるために期間延長を希望される場合には、5-2のとおり専門家へ相談しましょう。

6.相続放棄の必要書類を集めて手続きを終えるまでの5つのステップ

最後に、相続放棄の必要書類を集めてから、相続放棄が完了するまでの流れを5つのステップで確認していきます。ステップ2までを3ヶ月以内に終わらせる必要がありますので、書類を取得する時間には余裕を持って進めましょう。

図3:相続放棄の手順と期限のイメージ

6-1.ステップ1.相続放棄に必要な書類を用意する

2章~4章でご説明したとおり、共通の書類とご自身の場合に必要な書類を集めます。
そして、4-1を参考に、相続放棄申述書を作成します。

6-2.ステップ2.最後の住所地の家庭裁判所で手続きを行う

相続放棄の申述をする先は、亡くなられた方の最後の住所地にある家庭裁判所です。
郵送による申述も可能ですが、書類の紛失などの事故に備え書留郵便を利用して記録を残しておくとよいでしょう。

該当の住所地を管轄する家庭裁判所は裁判所のホームページから調べることができます。
http://www.courts.go.jp/saiban/kankatu/index.html(裁判所HP裁判所の管轄区域より)

6-3.ステップ3.家庭裁判所から届く照会書に記入返信する

家庭裁判所へ相続放棄の申し立てを行うと10日程度で照会書が送られてきます。
照会書のみが送られてくる場合、照会書と回答書が送られてくる場合など、管轄の家庭裁判所によって異なります。内容は相続発生を知った日はいつか、相続放棄は自分の意思によるものなのか、相続を放棄する理由などを確認するものです。記入して返送します。

6-4.ステップ4.家庭裁判所から受理通知書が届いたら完了

家庭裁判所から相続放棄の申述の受理通知書が届いたら、相続放棄の手続きは完了です。
受理通知書は相続放棄の申述が受理されたことを通知するための書類であることから、第三者へ相続放棄の受理の証明をする場合には、この通知書を見せれば十分です。

6-5.ステップ5.さらに受理証明書を取得しておくとより安心

裁判所へ申請をすると「受理通知書」に加えて「受理証明書」を発行してくれます。受理証明書とは相続放棄の申述を裁判所が受理したことを証明する書類です。

亡くなられた方に借金があった場合には、債権者から相続放棄の証明書の提出を求められることがあります。しかし、通知書は1通しか発行されませんので、受理証明書を申請して提出することが望ましいです。他にも、他の相続人が相続した不動産の名義変更をおこなう際などに必要になることがあります。

ステップ4で届いた通知書に同封されている「相続放棄申述受理証明書の交付申請書」に必要事項を記入し、相続放棄の申述を行った家庭裁判所へ申請することで取得することができます。

7.さいごに

相続放棄をするために必要な書類についてお分かりいただけたでしょうか。

共通の書類が3通、加えて亡くなられた方とご自身の関係性で異なる書類を集める必要があります。
また、相続放棄を完了させるには、誰か一人が集めるのではなく、相続人となりうる方全員がそれぞれ必要書類を集めて、それぞれ家庭裁判所へ申立をおこなう必要があるという、とても煩雑なものです。

相続放棄を検討する際は、「3か月」という期限を意識しますが、ギリギリになることも多々あります。
四十九日を過ぎてまだ手がついていないようでしたら、思いきって専門家に依頼することをオススメします。専門家が対応しても一定の日数が必要となります。

また、亡くなられた方と疎遠にしていたなどの理由で、もしこの記事を読んですでに期限が過ぎてしまっていることに気がついた方は、対応方法についてこちらの記事を参考にしてください。(当サイト内)
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