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【相続税の更正の請求】2つの期限をケースごとに徹底解説!

「更正の請求をして相続税の還付が受けられると聞いたけど、期限はいつだっけ?」

お父さまの相続をする際に家族で揉めてしまって遺産分割協議が調わなかったり、急いでいてとりあえず相続税の申告をお願いしたけど何となく納得がいかない場合など、相続税の更正の請求を検討している場合、期限を忘れてしまいがちです。
また、更正の請求以外の期限との関係性など、複雑で説明を聞いても分からない!という状況になりがちです。

国税庁の統計データによれば、平成28年は更正の請求による還付は次のようになります。
・相続税の還付総額 : 13億4,200万円
・平均還付金額   : 約233万円/人

更正の請求には期限がありますので、納税した相続税の還付を計画的に行う場合、または納税した相続税について疑問がある場合には、本記事をご参考にしていたたき、手続きを進めていきましょう。

1.条件別!更正の請求の2つの期限に注意

相続税の更正の請求は、いつでもできるわけではなく2つの期限があります。
しかし、相続税の他の期限の関係も考慮して判断する必要があるため、簡単には判断ができません。

大きくは相続税の申告期限後5年という期限、特別な事情が生じた場合にはその日の翌日から4ヶ月以内という2つの期限があります。特別な事情が発生した場合には、4ヶ月以内という条件が期限としてはタイトになりますので、該当した場合には進め方に注意しましょう。

2.評価の仕方や計算ミスの場合は5年以内

財産評価の訂正や相続税の計算ミスが分かって更正の請求をする場合には、相続税の申告期限(亡くなられた日の翌日から10ヶ月)から5年以内であれば、正しい申告内容に訂正することが可能です。
この手続きを期限内におこなうことで、相続税を還付することができます。

ただし、この期限を過ぎてしまうと更正の請求に関する権利を失いますので、もし相続税の申告内容に不安や納得がいかない場合には期限内に再計算と再申告が終わる様に進めていきましょう。

ここでの注意としては、1章でご説明したとおり、特別な事情が発生した場合には5年ではなく、その日から4ヶ月となりますので、5年だと勘違いして権利を失わないようにしましょう。

図1:財産評価や計算ミスの場合の期限

 

3.特別な事情が生じた場合は4ヶ月以内

相続税の申告をしたあとに特別な事情を知った場合には、更正の請求の期限はその知った日の翌日から4ヶ月となります。これを更正の請求の特則といいます。

<主な考え方>
5年以内の場合:翌日から4ヶ月後が期限となる(短縮される)
5年超の場合:過ぎていても翌日から4ヶ月後が期限となる

特別な事情には主に4つのパターンがあります。

図2:特別な事情が生じた場合の期限 ※知った日の翌日から4ヶ月

3-1.未分割だった財産の分割方法が決まった

相続税の申告期限までに遺産分割協議がまとまらなかった場合は、未分割のまま申告をします。

【未分割のまま申告する場合の注意点】
・仮の申告であり特例が適用されていない
・特例を適用しないため高額な相続税を一旦納税する
・3年以内に遺産分割協議を整える申請書を期限内に提出する

その後遺産分割協議が整うと、誰がいくらどの財産を相続するのかが決まるため、相続税を減額できる特例が適用できるかどうかも決まります。特例を適用して新たに相続税の申告書を作成します。

【財産の分割方法が決まったら】
・特例が適用された相続税の申告書を作成し提出
・前回の申告との差額に対して更正の請求をして還付を受ける

この場合には、最初に未分割のまま申告をした際に税理士に依頼していることと思いますので、分割後の手続きも依頼している税理士に確認することが最適です。

【期限についての注意点】
・未分割の場合、再申告の期限は3年以内
・更正の請求の期限は5年以内だが3年以内に対応が必要
・「未分割の財産が分割できた日」の翌日から4ヶ月が更正の請求の期限

図3:相続財産の分割が決まったら更正の請求をする

3-2.相続人の人数が増えた

相続税の申告後に相続人が変動する場合があります。このような場合には、変動したことを知った日の翌日から4ヶ月が更生の請求の期限となります。

【相続人が変動する例】
・法定相続人となる胎児が無事に産まれた
・遺言書等によりお子さんの認知がなされた
・相続放棄の手続きが取り消された相続人がいる

このような場合には、相続人の人数に変動が生じます。相続人が増える場合には、相続税の基礎控除が増えますので、相続税の課税対象とされる財産が減るため相続税が減額される可能性があります。
納めた相続税よりも減額される場合は更正の請求をすることで還付されます。

図4:相続税申告期限後に胎児が生まれた場合の期限

※相続における胎児の考え方について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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3-3.遺留分減殺請求に応じた

遺言があった場合には、亡くなられた方の意思を尊重して遺言どおりに相続を進めていきますが、特定の相続人に財産が偏っているなど、他の相続人が納得できない場合があります。
そんなときに、相続人が最低限保証されている財産を相続できる割合を遺留分と言います。

この遺留分にあたる相続財産を相続できない場合には、遺言により指定された相続分が遺留分を下回っていた場合、遺留分が侵害されたとして、侵害された相続人の方は遺留分を請求することができます。これを遺留分減殺請求といいます。

遺留分を請求された相続人の方は、引き継いだ相続財産から遺留分に該当する財産を渡すことになりますので、遺留分を渡した結果ご自分が相続した財産の額が減少します。相続税は各自相続した財産に応じて納税をするため、ご自分の納税額が減った場合には更正の請求をして還付を受けることができます。

この場合には遺留分減殺請求により支払う額が確定した日から4ヶ月後が更正の請求の期限となります。

※遺留分について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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図5:遺留分減殺請求を受けた場合の期限

 

3-4.遺贈に関わる遺言書が見つかった

遺贈とは、遺言書を活用して財産の全部、もしくは一部を相続人以外の特定の方に無償で譲ることを言います。
相続税の申告後に遺贈する旨が記載された遺言書が見つかった場合には、すでに相続した財産を第三者の遺贈する方へ渡すことになります。相続税は各自が相続した財産に応じて納税をしているため、遺贈が決まった時点で相続する財産が減りますので、ご自分の納税額が減った場合には更正の請求をして還付を受けることができます。

この場合には遺贈する旨の遺言書が見つかってから4ヶ月後が更正の請求の期限となります。

※遺贈について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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図6:遺贈の遺言書が見つかった場合の期限

4.更正の請求の具体的な手続きの流れ

更正の請求は、期限内に申告書を提出した税務署に、修正した申告書と必要書類を提出します。

[提出時期]期限内に(3章参照)
[提出方法]納税申告書を提出した税務署
[手数料]無料
[必要書類]修正した申告書、更正の請求書

その他、必要とされる添付書類(修正の事実を証明する資料:遺産分割協議書の写しなど)

税務署の審査期間はおよそ3ヶ月~半年です。更正の請求が認められた場合、税務署から各相続人宛に「相続税の更正通知書」が届きます。通知書が届いてから2~3日後に還付金がご指定の金融機関に振り込まれるという流れになります。

※更正の請求の書き方について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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7:更正の請求の手続きのスケジュール

5.まとめ

ご説明したように相続税の更正の請求の期限には、大きく2つの期限があります。

・評価の仕方や計算ミスの場合は5年以内
・特別な事情が生じた場合は4ヶ月以内

特に、未分割だった財産の分割方法が決まった、相続人に変動が生じた場合など特別な事情が生じた際は、その翌日から4ヶ月が期限となるため注意が必要です。

相続税の申告内容に少しでも不安や疑問を感じられた場合は、まずは相続に強い専門家へご相談されることをおすすめします。期限を考慮しながら、早めに行動することが大切です。

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