FU0014
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

不動産の相続登記を自分で完結させる4つのステップ【必要書類一覧】

「お父さんの自宅を相続することになったけど、名義変更の手続きは自分でできないかなぁ」
「不動産の名義変更は司法書士に頼むとよいってインターネットに書いてあるけど、手数料が高いから何とかならないかなぁ」といったことで悩まれていないでしょうか。

相続した不動産の名義変更をすることを「相続登記」といいますが、この相続登記はご自身でおこなうことができます。

本記事では、不動産を相続したあとご自分で相続登記ができるよう、4つのステップで解説していきます。
ぜひ本記事を参考にして、名義変更を自分で完結できるよう挑戦してみてください。

1. 不動産の相続登記は4つのステップがわかれば自分でもできる

不動産の相続登記は、大きく4つのステップに分けて進めていくとわかりやすくなります。

ご自身で相続登記を進める場合には、最初のステップである「必要書類の収集」に一番時間を要します。このステップをクリアすれば、残りの手続きは手順通りに進められますので、頑張りましょう。

また、相続登記をおこなう際に必要な書類のうちいくつかは、相続の手続き全般で必要とされる戸籍謄本などが含まれていますので、すでにお手元にある書類も多いと思います。不足している書類だけ準備していきましょう。

その他、相続登記の申請を取り扱う法務局では、事前予約が必要とはなりますが申請内容を予め確認してくれるサービスがあります。

申請前に事前に見て頂くと安心ですので、ご自分で申請する場合には、一度確認する手順を踏むことをおススメします。

図1:相続登記を自分で行うための4つのステップ
相続登記を自分で行う4つのステップ

2.【ステップ1】必要書類を集める

相続登記に必要な書類は「不動産に関する書類」と「戸籍等の公的書類」に分けられます。

戸籍等の書類は他の相続手続きで利用している場合には、その書類をそのまま利用することができます。

また遺言の有無によって手続き書類が変わり、遺言がある場合には必要書類が軽減されます。

2-1.不動産に関する必要書類

まずは不動産の相続登記のみで必要となる書類です。
普段はほとんど目にすることはない書類だと思いますが、専門家でなくても簡単に取得することのできる書類です。郵送で取得することも可能です。

「固定資産税評価証明書」「名寄帳」「登記簿謄本」の3つです。

表1:不動産に関する書類
不動産に関する書類

2-2.不動産以外の必要書類

次に戸籍謄本や住民票といった公的書類です。多くの方が取得された経験があるものだと思います。

表2と表3を確認していただき、遺言書がある場合には表2の書類を、遺言書が無い場合には表3の書類をご準備ください。

また、不動産を取得される方が法定相続人以外の場合には、取得する書類が変わってきますのでご注意ください。

【遺言書がある場合の必要書類】

遺言書で不動産を相続する方の指定がされていた場合、遺言書がない場合と比べ、必要な戸籍謄本が簡略化されます。主には亡くなられた事実が分かる戸籍と、相続される方の最新の戸籍となります。

また、遺言執行者の方が指定されている場合は、印鑑証明書も執行者の方のみの取得となります。

表2:遺言書がある場合の必要書類(取得費は1通の費用)

必要書類有効期限取得場所取得費用備考
遺言書自筆証書遺言の場合は検認済みのもの
亡くなられた方の死亡の事実が分かる戸籍謄本なし最後の本籍地の役所450円~750円
亡くなられた方の住民票の除票なし最後の住所地の役所300円
相続する人の戸籍謄本相続発生後に取得したもの本籍地の役所450円
相続する人の住民票相続発生後に取得したもの住所地の役所300円
遺言執行者の印鑑証明書相続発生後に取得したもの市町村役場300円遺言執行者がいる場合
法定相続人全員の印鑑証明書相続発生後に取得したもの市町村役場300円遺言執行者がいない場合

※検認について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
関連記事

【遺言書が無い場合の必要書類】

遺言書がない場合は、亡くなられた方と相続人全員の関係性を証明する必要があるため、戸籍謄本等は簡略化できず一式揃えることになります。

亡くなられた方の戸籍謄本が出生から死亡までの連続した戸籍が必要となるほか、遺言があれば相続する方の戸籍謄本等の準備でよかったところが相続人全員の戸籍謄本等を準備する必要があります。

表3:遺言書がない場合の必要書類(取得費は1通の費用)

必要書類有効期限取得場所取得費用備考
亡くなられた方の出生から死亡までの連続した戸籍謄本なし本籍地の役所を遡る戸籍謄本450円、除籍・原戸籍750円
亡くなられた方の住民票の除票なし最後の住所地の役所300円
相続人全員の戸籍謄本相続発生後に取得したもの本籍地の役所450円亡くなられた方との関係性が分かるもの
相続人全員の印鑑証明書相続発生後に取得したもの市町村役場300円遺産分割協議の場合
遺産分割協議書遺産分割協議の場合相続人全員の署名・押印が必要

※遺産分割協議書について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
関連記事

3.【ステップ2】相続登記に必要な税金を計算する

相続登記により不動産の名義変更をおこなう場合には「登録免許税」という税金がかかります。
登録免許税は売買等で名義変更をする場合にも必要となりますが、相続登記の場合は税率がかなり優遇されます。

登録免許税の計算をしたら、申請書へ記載します。
また、登録免許税の計算が不安な場合には、法務局へ相談に行くと正しい金額を教えてくれます。

※登録免許税について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
関連記事

3-1.不動産にかかる登録免許税の計算

登録免許税は、2-1でご説明した必要書類のうち「固定資産評価証明書」を使って計算します。

土地と建物を相続する場合は、次の手順で計算します。
①それぞれの固定資産評価額を合算
②千円未満の金額を切り捨て
③②の金額に税率0.4%をかける
④百円未満を切り捨てる

なお、不動産を売買した場合の登録免許税の税率は2%であり、相続登記の場合は税率0.4%となるため優遇されていることがわかります。

ただし、相続登記であっても法定相続人ではない方が相続される場合には優遇されず、税率2%となります。

3-2.私道など評価ゼロの土地の登録免許税の計算

私道などを相続する場合、毎年納める固定資産税は非課税となっていますが、登記する時には登録免許税を納めることになります。

固定資産評価証明書では評価額は非課税となっていますが、登録免許税はかかります。

非課税の場合は、次の手順で計算します。
①該当地に接するもしくは接近している評価額のある土地(近傍宅地という)を指定する
②①の土地が1㎡あたりどのくらいの評価額であるかを計算する
③②の価格から30%減額した評価額を計算
④③の金額に税率0.4%をかける
⑤百円未満を切り捨てる

近傍宅地の評価額や面積を把握する必要があるため法務局、もしくは役所で確認することをおススメします。

3-3.登録免許税の計算式の具体例

固定資産評価証明書の評価額:12,345,678円の場合

①千円未満を切り捨てる:12,345,000円
②税率0.4%をかける:49,380円
③百円未満は切り捨てる:49,300円

以上から登録免許税は49,300円となります。

4.【ステップ3】登記申請書を作成する

相続登記を申請する際の「登記申請書」法律で決められた様式がありません。

一般的にはA4用紙に手書きまたはパソコンで作成します。必要事項が含まれていれば構いません。ただし、鉛筆で記載することだけは認められていませんのでご注意ください。

登記申請書に必要事項を記入したあとは、登録免許税の金額分の収入印紙を申請書に添付して完成です。

収入印紙は法務局で購入することができますので、窓口に申請書を提出する際に購入して貼り付けることができます。

図2:登記申請書の記載例
登記申請書の記載例

5.【ステップ4】法務局に申請書類一式を提出する

必要書類と登記申請書が調ったら、相続する土地を管轄している法務局で登記申請を行います。申請内容に不備がなければ、2週間ほどで登記は完了します。

登記完了の予定日以降に法務局へ行くと、完了書類を受け取ることができます。また、申請の際に返信用封筒を添付しておけば郵送も可能です。

登記が完了すると「登記識別情報通知」が発行されます。これは昔でいう登記済証(権利証)と同じ意味合いの書類で、所有者を識別するための情報が記載された重要な書面となりますので大切に保管しておきましょう

5-1.申請方法は窓口持参、郵送、電子申請の3択

申請方法は3種類あり、窓口へ持参、郵送、電子申請です。

遠方で時間がとれない場合には書留郵便で提出することもできますが、一番のおススメは窓口に持参することです。その場で書類の不備等を確認してもらうことができます。

また、ご自身が法務局に行くことが難しい場合には、相続登記の委任状を書くことで、別の方に提出だけを依頼することもできます。

※委任状について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
関連記事

5-2.必要書類の還付を希望することが可能

相続登記の必要書類のうちいくつかの書類は、相続登記以外の相続手続きでも必要となります。

同じ書類をいくつも集めることは手間がかかり、お金もかかります。よって、提出後に原本を返してもらうと他の手続きがスムーズになりますし、費用も抑えることができます。

返却が可能な書類は、遺言書、もしくは遺産分割協議書、戸籍謄本類、住民票類、印鑑証明書類です。

返還してもらいたい書類はコピーをとって余白部分に「原本と相違ありません」と記載のうえ、申請者の住所、名前も記入して押印(認印可)をしておきます。

また、コピーの代わりに「相続関係説明図」を添付することで、戸籍謄本類と住民票類は返還してもらうことができます。相続関係説明図とは亡くなられた方の相続人がどなたであるのか、一目で分かるように図式化したもので家系図と同様です。

6.【参考】自分でやらずに司法書士に依頼した方が良いケース

相続登記は自分でもできますが、やはり専門家である司法書士に依頼をした方がよいケースもあります。
司法書士に依頼した方がいいケースを3つご紹介します。

①不動産の権利関係が複雑

相続人が亡くなられた方の奥さまとお子さんだけであればよいですが、それ以外の方が相続人となる場合には必要書類の準備等がスムーズに進まない場合があります。

②先代から相続登記がされていない

お父さまが亡くなられて相続した不動産の名義がおじいさま名義のままになっている場合など、一度に複数の名義変更をしないとご自身の名義に変更できない場合です。
おじさいさまが亡くなられた際に遡って必要な書類を集めることから始めなければなりません。

③不動産が遠方または複数存在する

相続登記の手続きそのものはご自身でも十分に対応できますが、遠方の土地の名義変更や複数の土地の名義変更となると大変です。提出した際に不備が見つかると大変です。

7.まとめ

相続登記をご自身で行う方法をご理解いただけましたでしょうか。

相続登記には期限がありませんが、いつまでも放置すると後にご家族に迷惑をかけることになりかねません。
またご自分でできるはずの相続登記が複雑化して、司法書士に頼まざるを得なくなると、その分費用が発生してきます。

相続したらすぐに相続登記をしましょう。

本記事を参考にしていただき、相続登記をご自身だけでスムーズに終えていただければと思います。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
相続対策・相続税申告で損をしたくない方へ

相続税の納税額は、その申告書を作成する税理士により、大きな差が生じます。
あなたが相続対策や相続税の申告をお考えであれば、ぜひ当税理士法人にご相談ください。
絶対に損をさせないことをお約束します。

OAG税理士法人が選ばれる4つのポイント
選ばれる4つのポイント
  • 相続税の申告件数 年間850件以上の実績
  • 創業30年の実力と安心感
  • 多くの専門書執筆が示す「ノウハウ」
  • 相続に関わる士業とのワンストップ連携
OAG税理士法人に依頼する3つのメリット
  • 考え方に幅のある「財産評価」を知識とノウハウで適切な評価をする
  • 遺産分割を次の相続(二次相続)も視野に入れ、税額軽減の創意工夫をする
  • 専門用語を使わないお客様目線の対応
【お電話でのお問い合わせ・ご相談はこちら】

初回のみ無料面談を実施していますので、まずお気軽にお問い合わせください。

お気軽にお問い合わせください
【スマートフォン、パソコンからのお問い合わせ・ご相談はこちら】

SNSで最新情報をチェック

コメントを残す

相続手続きでお困りの方へ