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法定相続人に兄弟がなる場合は配偶者の有無で相続割合が大きく変わる

「私たち夫婦には子供がいない。相続になった場合、妻と私の兄が法定相続人になると聞いたが、揉めてしまうのではないかと心配になってきた。」

「私は独り身で、2つ下の弟をずっと頼りにしていたが、その弟が先に逝ってしまった・・・。姪っ子がいるが、私の財産を相続させることはできるのだろうか。」

相続する権利がある方を法定相続人といい、法律では法定相続人になる順番が決まっています。結婚してお子さんに恵まれると、一般的に法定相続人となるのは「奥さまとお子さん」です。

しかし、未婚率が高くなり、少子化が進んだ今、ご自身のご兄弟が法定相続人となるケースは珍しいことではありません。

兄弟といっても互いに成人すれば、それぞれの人生を歩み、異なる生活環境にあるため、突然、相続の問題が発生すると、予期せぬトラブルに発展する恐れがあります。

本記事では、ご兄弟の方が法定相続人になるケースや、相続する割合である法定相続分についてご説明をしていきます。

ご自身の状況に応じ、財産を将来的にどうすればよいか、誰がどのくらい相続するものなのかをきちんと理解して対策をしておきましょう。

1.兄弟が法定相続人になるのは「お子さんと両親がいない場合」

ご自身と奥さまがご健在であるかどうかに関係なく、お子さんやお孫さんがいらっしゃらない場合で、ご両親や祖父母がすでに他界されていれば、ご自身のご兄弟は法定相続人となります。

お子さんやお孫さん、ご両親がお一人でもいらっしゃる場合には、ご自身のご兄弟が法定相続人になることはありません。

図1:兄弟が法定相続人になるケース兄弟が法定相続人になるケース

2.配偶者の有無で大きく変わる!法定相続人となる兄弟の相続割合

1章でご説明した内容を具体的に考えていきます。

ご自身のご兄弟が法定相続人となるかどうかは、奥さまがいるかどうかは無関係ではありますが、奥さまがいらっしゃるかどうかにより、財産の分割割合が大きく変わってきます

この相続する割合のことを法定相続分といいます。法定相続分どおりに分割しなければならないルールはありませんが、分割するための話し合いをする際の目安となる割合です。

※法定相続分について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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2-1.兄弟のみが法定相続人となる場合

奥さまがいらっしゃらない場合にご自身のご兄弟が相続人となるのは、1章でお話ししたとおり、お子さんやお孫さん、ご両親等がいらっしゃらない場合です。

これらの条件下では、奥さまがいる、いないに関係なく、ご兄弟が法定相続人になることは同じですが、法定相続分に差があります。

奥さまがいらっしゃらない場合には、ご兄弟がすべて相続することになります。ご兄弟が複数いれば人数で等分することになります。

図2:法定相続人が兄弟のみの場合の法定相続分
法定相続人が兄弟のみの場合の法定相続分

2-2.配偶者と兄弟が法定相続人となる場合

奥さまがいらっしゃる場合にご自身のご兄弟が相続人となるのは、やはり1章でお話ししたとおり、お子さんやお孫さん、そしてご両親等がいらっしゃらない場合です。

この場合の法定相続分は、奥さまが3/4、ご自身のご兄弟が1/4となります。ご兄弟が複数人いらっしゃる場合には1/4をご兄弟の人数で等分します。

図3:法定相続人が配偶者と兄弟の場合の法定相続分


法定相続人が配偶者と兄弟の場合の法定相続分

 

3.法定相続人になるはずの兄弟がすでに亡くなられている代襲の考え方

ご兄弟が法定相続人となる場合に、ご自身が亡くなられるよりも前に、ご兄弟が亡くなられていた場合には、ご兄弟のお子さんである甥姪がいらっしゃれば、代襲相続としてご兄弟の相続分を相続することができます。

3-1.兄弟の配偶者は代襲相続できない

ご自身が亡くなられた時点で、ご兄弟が法定相続人となるもののすでに亡くなられていた場合、ご兄弟の奥さまには相続する権利がありません。

3-2.甥姪がいる場合は代襲相続人となる

ご自身が亡くなられた時点で、ご兄弟が法定相続人となるもののすでに亡くなられていた場合、ご兄弟のお子さんである甥姪がいらっしゃれば、代襲相続して法定相続人となります

甥姪はご自身のご兄弟が相続するはずの財産割合を人数で均等に分割した割合相当を相続することになります。

代襲相続は甥姪までです。甥姪がすでに亡くなられてその子がいた場合でも相続権が移ることはありません。

図4:代襲相続をする場合の割合
代襲相続をする場合の割合

※代襲相続について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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4.トラブルが起こりやすい兄弟相続には遺言書を残そう

3章までは、法定相続人としてご兄弟が財産を相続するケースについてご説明をしてきました。

奥さまもお子さんもいらっしゃらない場合には、ご兄弟に財産を受け取ってほしいと考えますが、奥さまがいらっしゃる場合は、奥さまと一緒に築いてきた財産が相続を機に、ご兄弟の手に渡ることをよく思わない場合もあります。

奥さまも今後の生活を考えた際に1円でも多くの財産が残っていた方が安心です。このような場合には遺言書を活用します。

法定相続人が確定すると、法定相続分が決まります。しかし、法定相続分と関係のない割合で財産を分割したい場合や、ご兄弟には1円もあげたくない場合に、遺言書は有効です。

また、遺言書があれば、法定相続人同士の財産を巡る争いを回避することができますし、銀行などの相続手続きも簡単になることが多いため、相続人の方にとっても便利です。

ただし、遺言書が無効になるといけませんので、無効になりにくい公正証書遺言をおすすめします

※公正証書遺言について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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4-1.奥さまに全財産を残したい

奥さまとご兄弟が法定相続人となる場合には、遺言書がなければ奥さまが3/4であり、ご兄弟は1/4の相続権を主張することができます。

しかし、遺言書が作成されており、奥さまが全財産を引き継ぐと記載されていれば、奥さまは全財産を相続することができます

財産の形成にご兄弟が寄与してきたわけではなく、ご夫婦で築いてこられたのであれば、全財産を相続することに違和感はありません。

また、次でご説明しますが、ご兄弟が相続人となる場合には遺留分が無いため全額奥さまが受け取ることが可能となります。

4-2.兄弟には遺留分がない

法定相続人には、遺留分といって相続の際に「最低限の保証されている財産の取り分」があります。

例えば遺言書に「全財産を慈善団体に寄付する」などと記載があった場合、配偶者の方が法定相続人であれば法定相続分の半分までを限度として遺留分の請求が認められ、相続することができます。

ただし、ご兄弟の方は法定相続人であっても、遺留分を請求する権利はありません

図5:兄弟に遺留分はない
兄弟に遺留分はない

※遺留分について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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4-3.兄弟が養子でも法定相続人になる

非常に稀なケースではありますが、ご兄弟の中に養子の方がいた場合、その方も実の兄弟と同じように法定相続人となります。

例えば、お母さまは再婚で、前の配偶者との間にお子さんがいらっしゃった場合などが考えられます。

再婚時にお父さまと養子縁組をされていれば、事実は明らかになっていると思いますが、存在を知らない場合もあります。

遺言書がなければ、分割協議となり、養子の兄弟を含め、全員で話し合うことになります。

5.まとめ

ご兄弟とは、ご両親の介護や相続といった場面で対立してしまい、関係性が良くない場合も多々あります。

また、仲が良い・悪いに関わらず、ご自身の財産をご兄弟が相続することで、奥さまが困ってしまう場合もあります。

ご兄弟が相続人となる可能性がある場合には、どのように財産を残すことがよいのかを充分検討して、生前のうちに早めになにかしらの対策をされておくことをおススメいたします。

遺言書を作成したり、財産の相続について考えたりする際には、相続に強い税理士に相談をすると豊富な知識で最適なアドバイスをもらうことができます。

ぜひご自身の財産を整理し、財産をどなたにどのように残すのかを考えることから始めてみてください。

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