SO0201
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

相続では配偶者は無条件で相続人!配偶者が優遇される3つのポイント

「もし夫に先立たれたら、その後の生活は大丈夫だろうか・・・相続税とか払えるだろうか?」

旦那さまが亡くなられたあと、ご自身の生活等についてお子さんたちには心配をかけたくないし、負担をかけるわけにはいかない、と想うのがご両親であれば誰も同じだと思います。

とはいえ、頼りにしていた旦那さまに先立たれてしまったら、配偶者であるご自身は今の生活スタイルを保っていくことが本当にできるのか、不安に思うことは尽きないと思います。

本記事では、配偶者の方の相続について、財産を引き継ぐ権利(2章)、相続税が発生した時の安心できるしくみ(3章)、生前のうちにできる相続税対策(4章)についてご説明していきます。

1.相続で配偶者は優遇されている

お父さまが亡くなられて相続が発生すると、法律上の婚姻関係がある奥さまは配偶者となるため、無条件で相続人となります。

また、旦那さまと一緒に築き上げた財産を少しでも多く相続できるよう、最低でも2分の1の財産を無条件で相続することができ、仮に相続税が発生したとしても優遇される制度があります。

配偶者が相続するときに大切なことは、残された奥さまの今後の生活を守ることが主であり、苦楽を共にされてきた奥さまの生活が維持できなくならないように、手厚い優遇措置が設けられています。

図1:配偶者は必ず相続人であるイメージ
配偶者は必ず相続人

2.優遇①:配偶者は相続できる財産割合が多い

配偶者は無条件で相続できますが、すべての財産を相続できるケースは稀です。

亡くなられた旦那さまの財産を相続する権利は、相続人となる全員の方に認められています。では、どのような割合で財産を相続できるのか、詳しく確認してみましょう。

※財産を相続する権利について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
関連記事

2-1.基本となる法定相続分では1/2以上

相続する割合は法律で定められた「法定相続分」という考え方を基本にします。

また、配偶者以外の相続人は亡くなられた方との関係性によって「相続順位」の考え方で決まります。相続順位をもとに相続人が決まると、法定相続分は自動的に決まります。

ただし、相続人を勝手に増やすことはできませんが、相続する割合については法定相続分に関係なく、相続人全員が合意をすれば自由に割合を変更することができます。

たとえば、奥さまとお子さまで話し合いをして、老後の資金を考えて奥さまが相続する割合を増やすことも十分に可能です。ご家族間で揉めることなく円満に話し合いを進めましょう。

※法定相続分について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
関連記事

図2:配偶者と配偶者以外の相続人によって割合が変わるイメージ
配偶者ありなし 法定相続分

<事例>
亡くなられた方:旦那さま
相続人:奥さま、お子さんお二人
相続財産:1億円

相続人は奥さまとお子さま2人となるため、法定相続人は3人となります。
法定相続分を考えると、奥さまは全財産の1/2、お子さまはそれぞれ1/4ずつの割合で相続財産を引き継ぐことになります。

図3:法定相続分のイメージ
法定相続分

2-2.遺言書を作成してもらえば割合を増やせる

相続時の財産の分割は、相続人の権利よりも亡くなられた方のご意思を大切にします。

亡くなられた方の意志を相続に反映させる方法として遺言があります。遺言書が残された場合には、原則、遺言書の内容を最優先事項とし、遺言書に書かれている内容に沿って財産を引き継ぐことになります。

よって、財産の50%が自宅、50%が現金というような場合、奥さまがご自宅を相続すると現金の相続が全くできなくなります。「自宅+現金の半分」を相続できるような遺言にしておくと、今後の生活が安心できます。

図4:遺言書は亡くなられた方からの最善の分割案の示すメッセージ
遺言書 最善の分割案

3.優遇②:相続税が発生しても配偶者は優遇される

もし、相続税の基礎控除を超えて相続税の納税が必要となった場合でも、配偶者は優遇される措置が3つ用意されています。これらの優遇措置によって、配偶者が相続税の納税が必要となるケースは稀です。

これらの考え方により、配偶者が相続税を納税するケースは稀で、お子さんは相続税の納税が必要だが、奥さまは相続税の納税が不要という状況も珍しくありません。

これは、亡くなられた方の財産形成に大きく貢献してきたことや、配偶者の生活を保障するという意図などが考慮されており、できるだけ税の負担を少なくして相続できるように考えられています。

注意点としては、これらの特例の適用を受けるためには、相続税の申告期限内に相続税の申告書を提出しなければなりません。

3-1.1億6,000万円もしくは法定相続分まで相続税が無税

1つ目に「相続税の配偶者の税額軽減」という特例があります。

奥さまが相続する財産が「1億6,000万円以下」もしくは「法定相続分相当額」のどちらか多い金額までが適用され、奥さまの相続税は0円となります。

※配偶者の税額軽減について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
関連記事

図5:配偶者の税額軽減のイメージ
配偶者の税額軽減

3-2.ご自宅を相続すると無条件で80%減額

2つ目に「小規模宅地等の特例」という特例があります。
旦那さまが亡くなられた際にご自宅の土地を相続する場合、一定の要件を満たすと土地の相続税評価額が最大80%減額される制度です。

厳しい適用条件がありますが、奥さまは無条件で適用されますので、相続税の総額を大幅に下げることができます。この場合も相続税が0円になったとしても特例の適用を受けるためには期限内の申告が必ず必要になりますので注意しましょう。

※小規模宅地等の特例について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
関連記事

図6:小規模宅等の特例イメージ
小規模宅地等の特例

3-3.夫亡き後も配偶者は無償で住める配偶者居住権がある

3つ目に「配偶者居住権」という権利です。
配偶者居住権とは、旦那さまが亡くなられた後もご自宅に無償で住み続けることができる権利です。

これまでは、相続財産の分割をするために泣く泣くご自宅を手放して現金に換えなければならない事情があるケースも多くありました。

それ以外にも、相続時にご自身は相続せず同居しているお子さんにご自宅を相続させたあと、関係性によっては奥さまがのちに追い出されてしまう可能性がある、などの不安がありました。

この権利が創設されたことにより、こういった不安を回避できるようになりました。ただし、この権利を認めてもらうには次の3つの条件のうち、いずれかに当てはまる必要があります。

 1.遺産分割により配偶者居住権を取得する
 2.遺言により配偶者居住権を相続する
 3.亡くなられた旦那さまと奥さまの間に死因贈与契約がある

図7:配偶者住居権のイメージ
配偶者居住権

4.優遇③:相続の生前対策でも配偶者は優遇されている

相続が発生する前に贈与による生前対策ができますが、生前贈与でも優遇されています。「おしどり贈与」という制度です。

婚姻期間が20年以上の場合、旦那さまから奥さまに対して、居住用の不動産や、自宅を購入する資金として2,000万円まで無税で贈与することができるという制度です。

この「おしどり贈与」を実行するには以下の5つの注意点と2つの条件をクリアする必要があります。

<5つの注意点>
1.婚姻期間が19年11ヶ月では適用されない
2.贈与された財産が居住用不動産またはその取得のための資金であること
3.同じ配偶者からの適用は一度のみ
4.贈与税はゼロであるが、登記費用や不動産取得税は発生する
5.贈与された不動産には贈与を受けた翌年3月15日までに住んでいること

<2つの条件>
 1.住居またはその住宅が日本国内にある
 2.贈与された配偶者が住むための住宅または土地である

メリットは、相続開始前3年以内の贈与は、相続時に相続財産として戻さなければならない決まりがありますが、おしどり贈与をされた不動産は対象外となります。

デメリットは、奥さまに贈与をしたあとに奥さまに万が一のことがあった場合に、制度等を使って旦那さまへ財産を戻すことができません。

図8:おしどり贈与を検討するイメージ
おしどり贈与

5.お子さんへの相続を考えて計画的な財産分割が大切

3章で残された奥さまの今後の生活を守るための策として相続税の制度をご紹介しましたが、実は旦那さまが亡くなられた際の相続で対策を取りすぎると、ご自身が亡くなられた際にお子さんたちが多額の相続税を納税しなければならなくなる場合があります。

奥さまの相続には多くの特例がありましたが、お子さんへの相続時には特例が少なくなります。旦那さまの相続と奥さまの相続の2回分の相続を考えて対策をしておくことがご家族にとって最善となります。

この2回目に訪れる奥さまの相続を2次相続と言い、2次相続のリスクを最小限に抑えることができるよう、バランスをみながら適用できるようシミュレーションをしておくことが大切です。

図9:優遇された特例は2次相続のリスクを見越して利用するのがよいイメージ
二次相続のリスクを考える

6.まとめ

ご夫婦は長年苦楽を共にし、助け合って人生を歩んでこられました。
たとえ奥さまが専業主婦をされてきたとしても、一家の財産形成に大きく寄与されたことに変わりはありません。

よって、奥さまの職業等に関わらず、法律上の配偶者であれば、その先の生活を守るために相続においては3つの優遇措置があることをご理解いただけたかと思います。

突然の相続で困らないためにも、またお子さまの代に財産をしっかり引き継いで頂くためにも、相続における配偶者の権利と優遇される点を上手く活用していただければと思います。

具体的なことをもっと知りたい、不安に思っていることがあるなどの場合には相続の経験が豊富な税理士に是非ご相談されることをおススメします。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
相続対策・相続税申告で損をしたくない方へ

相続税の納税額は、その申告書を作成する税理士により、大きな差が生じます。
あなたが相続対策や相続税の申告をお考えであれば、ぜひ当税理士法人にご相談ください。
絶対に損をさせないことをお約束します。

OAG税理士法人が選ばれる4つのポイント
選ばれる4つのポイント
  • 相続税の申告件数 年間850件以上の実績
  • 創業30年の実力と安心感
  • 多くの専門書執筆が示す「ノウハウ」
  • 相続に関わる士業とのワンストップ連携
OAG税理士法人に依頼する3つのメリット
  • 考え方に幅のある「財産評価」を知識とノウハウで適切な評価をする
  • 遺産分割を次の相続(二次相続)も視野に入れ、税額軽減の創意工夫をする
  • 専門用語を使わないお客様目線の対応
【お電話でのお問い合わせ・ご相談はこちら】

初回のみ無料面談を実施していますので、まずお気軽にお問い合わせください。

お気軽にお問い合わせください
【スマートフォン、パソコンからのお問い合わせ・ご相談はこちら】

SNSで最新情報をチェック

コメントを残す

相続手続きでお困りの方へ