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相続で使う土地の路線価とは?路線価の見方と簡単な計算法【保存版】

日常生活の中ではまず使うことがない「路線価」という言葉ですが、場合によってはその年の路線価が7月1日に発表されてニュースになるため、記憶にある場合もあるかと思います。

ご両親の相続を意識しはじめて、相続について調べていると不動産には常に「路線価」という言葉がついてきますので、いったいどんなものだろうか?どうやって調べたらいいのだろうか?とお困りのことと思います。

相続で利用する路線価は、国税庁のHPに掲載されており、そのページで路線価を確認することでお父さまが所有されているご自宅などの不動産の価値を計算することができます。

本記事では、相続時に利用する路線価の調べ方や、路線価を基にした土地の評価の計算方法等についてご説明していきます。

1.路線価とは相続時に土地の評価額を計算する基準

相続が発生すると、相続財産を評価して相続税の申告が必要かどうか判断をしていきます。

その際に土地の評価は売却する想定金額等ではなく、国税庁が発表する路線価を使って評価額を計算していきます。おおよそ売却をする際の80%くらいの価格になります。

相続税の申告をする方の相続財産の内訳をみると、平成29年度の申告においては不動産が29.7%を占めています。相続財産に占める不動産の割合が大きいことから、相続税の申告が必要かどうかご自身で試算をする場合には土地の評価によって大きく左右されることが分かります。

相続税の申告が必要な場合には税理士に依頼をして専門家に不動産の価値を計算してもらうことになりますが、申告が不要な場合や不要かどうかわからない場合にはご自身で土地の評価等を概算で計算して判断をしていくことになります。

2章以降を確認して、ご自身で試算をしてみましょう。

2.国税庁のHPの路線価マップの見方

国税庁の「路線価図・評価倍率表」の路線価マップの見方を順番にご説明します。

(1)国税庁のHPへアクセスします

国税庁の「路線価図・評価倍率表」ページへアクセスして、該当する土地を地名等から検索します。

国税庁のHP
http://www.rosenka.nta.go.jp/index.htm

図1:国税庁「路線価」ホームページより
国税庁 路線価のサイト

(2)該当する土地の路線価図が表示されるまで、クリックしていきます

都道府県をクリックし「路線価図」をクリックします。
次に市区町村をクリックして、ご自身が検索したい土地が表示されるまでクリックしていきます。

(3)路線価図から「路線価」を調べます

路線価図が表示されたら、該当する土地が接している道路に記載がある路線価を確認します。

路線価は1㎡ごとの価格で、千円単位で付けられています。図3では「280D」と記載されています。つまり1㎡あたり280,000円という意味です。

この価格は土地が正方形や長方形など整った形の土地であることを前提としており、不整形の場合には補正によりこの価格より減額することができます。

図2:路線価図の見方
路線価図の見方

(4)借地権だった場合には、アルファベットに応じて減額できます

最後のアルファベットの記号は、その土地が借地だった場合の「借地権割合」を表しています。

図3:借地権割合の考え方
借地権割合の考え方

3.路線価を使って土地の評価額を計算する手順

路線価を使って土地の評価額を計算する手順は簡単です。難しいのは2章でもご説明したとおり、土地の形が歪な場合など補正が必要となる場合や、2つの道路に面している場合、角地の場合です。

ただし、路線価を利用することでおおよその土地の価値が分かりますので、相続税の申告が必要かどうかの判断にはつながります。

3-1.住所から路線価を調べる

2章の流れで路線価を調べます。路線価は国税庁のHPで調べることができます。

土地の形状によっては道路に面している箇所が数か所あり、どこの路線価をとるのか判断に迷う場合があります。その場合は「正面路線価」といって、原則、対象の土地と接する面が一番長い道路の路線価を使います。

3-2.路線価に土地の面積を乗じて計算する

路線価が分かれば、土地の評価額は路線価に土地の面積を乗じて計算します。
この評価方法を「路線価方式」といい、相続する財産の評価方法として一般的によく用いられます。

 路線価方式 : 路線価(千円/㎡)×面積(㎡)=土地の評価額

3-3.不整形な土地は補正する

土地は四角くて使い勝手のよい土地ばかりではなく、様々な形状をしています。

家が建てにくい、いびつな形状、傾斜しているなどさまざまなケースがあります。また土地が整っていても、線路沿いなどの条件でも補正ができます。

最終的に土地を評価する際にはこれらの要因を加味して、評価額を調整していきます。

ご自身で補正することは難しいですが、図5のような土地の場合には補正をすることができ、土地の評価が下がることを知っておきましょう。該当する場合には評価が減額されます。

図4:土地の補正ができる不整形地の例
土地の補正ができる不整形地の例

4.路線価を使った簡単な土地の計算例

路線価がわかったところで、一戸建ての場合、マンションの場合、借地の場合の3つの事例で簡単な土地の評価をしてみましょう。

今回は、補正が必要ない土地であることを前提に計算をしていきます。

実際にもご自身で試算をする場合には、一旦補正を気にせず計算し、相続税の申告が必要となるギリギリの場合には、税理士など専門家に依頼することをおススメします。

4-1.一戸建ての場合の土地

一戸建ての場合で、ご自身が土地の所有者である場合には、概算を出すことは容易です。

<事例1>

土地の面積:100㎡ / 路線価:280D / 補正がない場合

一戸建ての土地の評価額 : (路線価)280,000(円/㎡) × (面積)100(㎡) = 28,000,000円

4-2.マンションの場合の土地

マンションの場合も土地の評価方法は同じなのですが、マンションには「敷地権」があります。敷地権とは、マンション全体の面積に応じて、実際所有している土地の面積を割合で示したものになります。

マンションの土地は、最初に全体の土地の評価額を計算し、その額に敷地権割合を乗じて計算します。敷地権割合は、図6のような不動産の全部事項証明書(不動産の登記簿謄本)を確認すると分かります。

図5:謄本に記載されている敷地権割合のイメージ
敷地権割合 イメージ

<事例2>
マンション全体の敷地面積:1,500㎡ / 路線価:320C / 補正がない場合
敷地権:100,000分の7000

マンションの土地の評価額 : 
(路線価)320,000(円/㎡) × (面積)1,500(㎡) × (敷地権)100,000分の7000 = 33,600,000円

※マンションの相続税について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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4-3.借地の場合の土地

自宅の土地が地主より借りている借地の場合があります。

借地であっても借地権を保有している場合には、そこの土地に住み続ける権利があることから相続税の対象財産となります。借地権を考える場合には「借地権割合」といって、路線価の最後のアルファベットがその割合を示しています。

2章の図4のとおりアルファベットDの場合は、借地権割合は60%となります。

<事例3>
土地の面積:100㎡ / 路線価:280D / 借地権割:60% / 補正がない場合

借地権の土地の評価額:(路線価)280,000(円/㎡)×(面積)100(㎡)×(借地権割合)60%=16,800,000円

※借地権について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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5.路線価は7月1日に更新。いつ発表されたものを使うかの判断基準

路線価は毎年7月1日に更新があり、国税庁から発表されます。
一番地価が高い場所や値上がりした地域など、ニュースになります。

7月に発表される路線価はその年の1月1日から12月31日の相続で利用される価格です。相続税の申告がある場合にも、7月1日に発表されれば、10ヶ月という期限内に十分に申告することが可能です。

具体的にみると次のようになります。

①2019年1月1日~12月31日に亡くなられた場合
  → 2019年7月1日に発表された路線価を使う

②2020年1月1日~12月31日に亡くなられた場合
 → 2020年7月1日に発表された路線価を使う

ここで注意点としては、1月~6月に亡くなられた場合は、相続税の申告を7月1日の路線価発表まで待つ必要があることです。

【例】
亡くなられた日:2019年1月1日
相続税の申告期限:2019年11月1日
相続税の申告:2019年7月1日以降まで待つ

この場合、遺産分割協議を早く調えて、相続税の申告を6月頃に終わらせてしまおうと思っても、7月1日に発表された路線価を利用して土地の評価をし、相続税の申告書を作成する必要があります。よって、亡くなられてから6ヶ月間は申告を待つ必要があります。

6.路線価がない場合は倍率方式を使う

路線価が設定されておらず、倍率地域に指定されているエリアもあります。

この場合は、倍率方式という評価方法で土地の評価をします。国税庁のホームページでは「評価倍率表」を確認することができ、その地に定められている一定の率を所有されている土地の固定資産税評価額に乗じて計算します。

 倍率方式 : 評価倍率×固定資産税評価額=土地の評価額

図7:倍率地域の路線価図のイメージ
倍率地域 路線価図 イメージ

7.路線価と実勢価格と固定資産税評価額の違い

路線価の他にも土地の価値を示す値段があり、用途によって使い分けられています。

(1)実勢価格や公示価格 : 売買の際に用いられる価格
(2)路線価       : 相続や贈与の評価の際に用いられる価格
(3)固定資産税評価額  : 固定資産税を計算する際に用いられる価格

実勢価格を100%とすると、相続税路線価は80%、固定資産税評価額はさらに下がって70%の率の価格となっています。税金のベースとなる価格は少し減額されています。

図8:価格帯の関係性
土地の価格 種類 比較

8.さいごに

路線価図の見方と路線価を使った土地の概算評価の計算方法をご理解いただけましたでしょうか。

実際に土地の評価を正しくおこなうためには、その土地の形状や近隣の状況を判断して補正をしていきますが、この補正はとても難しいです。

土地が相続財産に占める割合は大きいため、路線価をもちいて概算をすることで
・相続税の申告が必要かどうか判断する
・おおよその相続税をご自身でシミュレーションする
・相続財産を分割する際の不動産のおおよその価値を把握する
このようなことに役立てていただければと思います。

相続税の申告が必要な場合、概算をした結果相続税の申告が必要かどうか判断に迷うといった場合には、相続に強い税理士に相談することで、正しい土地の評価額にたどり着けます。

このような場合には、相続に強い税理士に相談されることをおススメします。

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