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相続税の申告義務は相続人全員にあり!申告義務の判断方法のまとめ

「相続税って申告が必要なの?誰が相続税の申告をするものなの?私に申告義務はあるのかなぁ」

相続する財産額が条件を満たして「相続税の申告」が必要となれば申告義務が発生します。その上で「相続税の納税」が必要となる条件を満たしていれば納税義務も発生します。

たとえ相続税がゼロ円であっても申告義務だけがある方もいらっしゃいます。とても複雑ですよね。

本記事では相続税の申告義務があるかどうかの判断基準と、申告義務が誰にあるのかについてのポイントをまとめてご説明していきます。

1.相続税の申告義務の基準は「納税がある」もしくは「特例を使ってゼロ円になる」

相続税の申告義務があるかどうかの判断基準は2つです。
(1)相続財産の総額が基礎控除を超えるため納税が必要な場合
(2)(1)の状況だが特例を使って納税額がゼロ円になった場合

上記のような場合には、相続税の申告義務が発生します。相続税の申告書を作成して、税務署に提出することになります。

3章のフローチャートを確認していただき、詳しい説明は4章をご確認ください。

2.相続税の申告義務者は「相続人全員」

1章の条件に該当して相続税の申告義務がある場合には、財産を相続した相続人全員に申告書の提出義務が発生します。

これは、相続税の申告書を税理士に依頼した場合には税理士が代理で提出したり、代表相続人がいらっしゃる場合には、代表相続人が代理で提出することもできます。

税務署に提出される相続税の申告書の90%は税理士が関わっています。作成をお願いするとともに、提出もお願いしましょう。

3.フローチャートで確認する相続税の申告義務の基準

1章でご説明した条件に該当するかどうか、フローチャートで順に確認してみましょう。
「申告義務あり」となった方は、相続税の申告が必要となります。

相続税の納税が必要かどうかに関わらず「亡くなられたことを知った日の翌日から10ヶ月以内」に相続税の申告をしましょう。

基礎控除・特例については4章でご説明します。
控除・非課税枠については5章でご説明します。

図1:相続税申告義務の有無がわかるフローチャート
相続税申告義務 判断 フォローチャート

4.相続税の申告義務があるか判断する具体的な5つの事例

3章のフローチャートの判断に必要な具体的な事例をご説明します。

相続が発生すると、亡くなられた方の財産をすべて把握したうえで、一つ一つ正しく相続評価を行い相続税の申告と納税が必要かどうか判断していきます。

※相続財産の把握と財産額について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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4-1.基礎控除額を超えている【申告義務あり】

相続税の申告義務を左右する一番重要なポイントが基礎控除です。
基礎控除額は「3,000万円+法定相続人の数×600万円」という式で求めることができます。

基礎控除額は、相続人の人数に応じて変わります。相続手続きでは、一番初めに相続人の確定をおこないますが、これはこの基礎控除額に影響するからとも言えます。

また、相続財産についてはそれぞれの財産の価値を評価して足していきます。

現金や不動産といったプラスの財産と借金などのマイナスの財産を足していきますが、この際に非課税枠や特例が利用できるかどうか確認していきます。

基礎控除額を計算した結果、特例や控除、非課税枠を利用できない状況で基礎控除額より相続財産が多い場合には申告義務が確定します。

※基礎控除について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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図2:基礎控除額とは
基礎控除額 相続税 ボーダーライン

図3:相続人が3人の場合の基礎控除額は4,800万円のイメージ
基礎控除額 相続人3人 4,800万円

4-2.小規模宅地等の特例で評価減【申告義務あり】

相続財産の評価を減額できる特例として「小規模宅地等の特例」を利用した事例をご説明します。

小規模宅地等の特例を利用すると、相続する不動産の土地が要件に該当した場合、土地の評価を80%減額することができます。

この特例を適用することで相続税がゼロ円になるケースも多いのですが、適用される条件が複雑です。

よって、この特例を適用する場合には、相続税の申告義務が発生し、税務署に認めてもらえるように申告をします。

ただし、相続税の申告期限内に申告をしない場合には適用の対象外となるため注意が必要です。

【適用により相続税がゼロ円になる例】
相続人:奥さま、お子さん2人 計3人
相続財産:5,000万円の自宅、3,000万円の預貯金

*小規模宅地等の特例を適用した場合
 5,000万円 -(5,000万円×8割)=1,000万円(特例適用後の自宅の評価額)
 1,000万円(自宅)+3,000万円(現金)=4,000万円(遺産総額)
 4,800万円(基礎控除額) > 4,000万円(遺産総額) 
よって相続税はゼロ円となるが申告義務はあり

図4:小規模宅地等の特例を適用した場合のイメージ
小規模宅地等の特例 申告義務あり

※小規模宅地等の特例について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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4-3.配偶者控除を使って相続税がゼロ円【申告義務あり】

相続人の一人が奥さまとなる場合、配偶者には1億6,000万円、もしくは法定相続分相当額までの範囲であれば相続税がかかることはないという「配偶者の税額軽減」といわれる特例があります。

相続人が奥さまのみであれば、相続税がかかることはありません。
相続人か奥さまとお子さんの場合には、奥さまが多くの財産を相続すれば相続税が掛からなくなります。

しかし、奥さまにこの特例を適用する場合には、相続税の申告書に奥さまが相続する財産額等を明確に記して申告をする必要があります。

これも申告期限内に申告をしないと利用できなくなります。

配偶者の税額軽減を利用しないで1億6,000万円の相続財産を奥さまだけが相続する場合、3,260万円もの相続税を納めなければなりませんが、これを利用することで相続税がゼロ円になります。

図5:配偶者控除の考え方
配偶者控除

<相続税の計算>
 1億6,000万円 -(1億6,000万円 – 3,600万円)× 40% - 1,700万円 = 4,700万円

※配偶者の税額軽減について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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4-4.控除で相続税がゼロになれば【申告義務なし】

相続税の控除を利用する場合、この控除は全員に適用されるというより、要件に該当した相続人だけが適用されるものです。

よって、相続人の一人だけが相続税がゼロ円になるというケースもあります。

控除の例としては、障害者控除、未成年者控除、相次相続控除、外国税額控除、相続時精算課税などがあります。

これらの控除を適用した場合、相続税がゼロ円になった相続人のみ、その方の申告義務はなくなります。

<事例>
45歳の相続人が障害者であった場合

85歳-相続時年齢(45歳)×10万円=400万円(一般控除額)
納める相続税が400万円以下であった場合、納税額はゼロ円となり申告義務もない

※障害者控除について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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4-5.非課税枠で相続税がゼロ円になれば【申告義務なし】

お父さまが亡くなられた際に、お父さまが生命保険に加入していると死亡保険金が支払われます。このような場合、この保険金は相続財産ではありますが、基礎控除額とは別の非課税枠が準備されており、そちらの非課税枠を適用することができます。

非課税枠を適用することで遺産総額が基礎控除額以下になった場合は相続税の申告義務はなくなります。
生命保険金の非課税枠は、「相続人の人数×500万円」で算出された金額です。

<事例>
相続人:奥さま、お子さん2人 計3人
相続財産:6,000万円(3,000万円の現金と3,000万円の死亡保険金)   

3人×500万円=1,500万円(死亡保険金の非課税枠)
3,000万円-1,500万円=1,500万円(保険金の相続財産額)
3,000万円+1,500万円-4,800万円(基礎控除額)=0万円

図8:死亡保険金控除を適用した場合のイメージ
死亡保険金控除適用 申告義務

5.注意!たとえ納税額がゼロになっても申告義務がある「ゼロ円申告」

4-2と4-3でご説明したとおり、特例を適用した結果、相続税がゼロ円になった場合にも、相続税の申告義務が発生します。

特例以外の理由で控除や非課税枠を使ってゼロ円になった場合には、相続税の申告は不要となります。

※特例を利用した場合のゼロ円申告について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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6.さいごに

相続税の申告は、亡くなられた方の財産を相続や遺贈によって引き継ぐ方の全員が対象となります。

しかし、基礎控除や控除、非課税枠によって相続税の申告義務が不要になる場合もあります。

また、特例を利用することで、相続税がゼロ円になる場合でも申告が必要な場合もあります。

ご自身がどのケースに当たるのか複雑で分かりにくい場合や、判断を迷われた場合は相続に強い税理士にご相談されることをおススメ致します。

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