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相続税を子供は払う?遺産総額と子どもの人数に応じた相続税の早見表

「元気なうちに少しずつと思い、最近“終活”を始めた。自分はどれくらいの財産を残せるだろうか、と改めて書き出してみたら、思った以上にあるかもしれない・・・。もしかすると、子どもたちに相続税がかかってしまうのではないか?具体的にどれくらいの相続税がかかるのか知っておきたい。」

「終活」という言葉も広く知られるようになりました。子どもたちに迷惑をかけたくないという思いから、将来の相続を心配して「引き継ぐ準備」を早めに検討される方が増えています。

また、相続税のかからない範囲である基礎控除が、改正によって4割も下がったことで、特に不動産を所有されている方は「相続税は他人ごと」とはいえない状況になっています。少子化であることから考えても、将来、お子さんが相続税を支払わなければならない可能性は高まっていて、心配はつきませんよね。

本記事では、お子さんの相続税を早見表で確認することができます。相続税の負担を少しでも軽減するには、早い段階からの対策が功を奏しますので、引き継ぐ準備と共にご検討いただければと思います。

1.【一目で分かる】子どもの人数に応じた相続税の早見表

遺産総額とお子さんの人数に応じた、相続税の額を早見表で確認してみましょう。 早見表の税額は、お子さんが支払う相続税の総額となります。

例えば、お子さん2人が相続人で、遺産総額が5,000万円の場合を確認してみましょう。 ※相続税の税率表は、表4をご確認ください。

①基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数(2人)」で4,200万円

②遺産総額5,000万円から基礎控除額4,200万円を引いて、相続税の課税対象となる財産額は800万円

③800万円をお子さん2人が法定相続分で取得した場合、400万円ずつとなる

④1,000万円以下に対する税率は「10%」のため、お子さん1人の相続税は40万円、2人で80万円

表1:相続人が「子供のみ」の場合の相続税の早見表

図1:相続税の計算の仕方

表2:基礎控除額の早見表

法定相続人の数算式基礎控除額
0人3,000万円+(600万円×0人)3,000万円
1人3,000万円+(600万円×1人)3,600万円
2人3,000万円+(600万円×2人)4,200万円
3人3,000万円+(600万円×3人)4,800万円
4人3,000万円+(600万円×4人)5,400万円
5人3,000万円+(600万円×5人)6,000万円
6人3,000万円+(600万円×6人)6,600万円
7人3,000万円+(600万円×7人)7,200万円
8人3,000万円+(600万円×8人)7,800万円
9人3,000万円+(600万円×9人)8,400万円

図2:お子さんの法定相続分とは

次に、奥さまとお子さん2人が相続人で、遺産総額が5,000万円だった場合を確認してみましょう。

①基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数(3人)」で4,800万円

②遺産総額5,000万円から基礎控除額4,800万円を引いて、相続税の課税対象となる財産額は200万円

③200万円を奥さまとお子さん2人が法定相続分で取得した場合、 奥さまは100万円、お子さんは50万円ずつとなる

④1,000万円以下に対する税率は「10%」のため、お子さん1人の相続税は5万円、2人で10万円

表3:相続人が「配偶者と子供の場合」の相続税の早見表

※相続税の早見表について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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2.【やさしい相続税の計算事例】子供が2人いる場合

遺産総額と相続人の人数が分かれば、早見表を使ってお子さんの相続税は簡単に把握できました。しかし、法定相続分で分けない場合、「実際の納税額はどうなるのだろうか?」と疑問をもたれたのではないでしょうか。

分かりやすい事例を使って、具体的に相続税の納税額を確定させる計算方法を、7つのステップにそってご説明いたします。より具体的な納税額をイメージできると思います。

図3:相続税を計算する7つのステップ

まずは引き継ぐ財産を確定させます。(ステップ①)

相続税の対象となる財産を確定し、その価値を見積もります。
預貯金や有価証券、生命保険金といった財産は、残高や支払予定額を、その財産の価値と考えてよいでしょう。 有価証券は、証券会社から定期的に送られてくる取引残高報告書より確認できると思います。

不動産については、評価額を計算する必要があります。概算とはなりますが、土地の場合は、路線価という道路に付いた値段と面積(㎡)を掛けて計算します。家屋については、年に1度送られてくる納税通知書に記載される評価額がその価値となります。

※路線価について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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財産の総額から、負債などを差し引くことも忘れないでください。
生命保険については、非課税枠を引くことができます。

図4:相続財産の確定

図5:生命保険金の非課税枠

※財産の評価方法について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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次に、ステップ①で確定した金額から基礎控除額を引きます。(ステップ②)

基礎控除額は、「3,000万円+法定相続人の数×600万円」で計算するもので、この範囲内の金額には相続税はかかりません。

※相続税の基礎控除について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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図6:相続財産から基礎控除を引く

基礎控除額を引いた残りの3,800万円が、相続税が課税される金額となります。この金額を、いったん法定相続分で分けます。(ステップ③)

相続税の計算をする上では、いったん法定相続分で分けたと仮定して、税額を計算する決まりになっています。法定相続分は法律で定められた分割割合の目安であり、実際の分け方は、相続人全員で話し合って、割合を自由に決めることができます。

※法定相続分について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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図7:法定相続分で分割する

次に、法定相続分で分けた金額を相続税の税率表に当てはめて、各々の仮の相続税額を計算します。(ステップ④)

表4:相続税の税率表

図8:仮の相続税総額を計算する

各人の仮の相続税額を計算し、合算したものが「相続税の総額」となります。これを実際の分割割合に応じて按分し直し、各自の納税額を算出します。

例えば、長男が3/4、長女が1/4の割合で相続する場合、470万円をその割合で按分します。(ステップ⑤)

図6:分割割合に応じて分配する

算出された金額から、さらに適用できる控除額があれば控除をして(ステップ⑥)、相続税の納税額を確定させます。(ステップ⑦)控除額については4章をご確認ください。

※相続税の計算方法について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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3.子供の相続税を減らすための3つの考え方

相続税の額が予想以上に高額だったとしても、事前に対策を取っておくことで、節税できる可能性があります。ご自身の財産の状況に応じて、ご検討いただければと思います。

3-1.自宅に特例が使えるか否かで引き継ぎ方を考える

相続財産の中で、大きな割合を占めるのは、ご自宅などの不動産だと思います。ご自宅の土地であれば、評価額を最大80%下げる「小規模宅地等の特例」を使って、相続税を大幅に減らすことが可能です。この特例を使うことで、相続税がゼロになる場合もあります。

小規模宅地等の特例を使うためには色々と要件があります。奥さまや同居しているお子さんが相続する場合はこの特例を使うことができますが、別居しているお子さんが相続する場合、そのお子さんに持ち家がないことが要件の一つとなります。

※小規模宅地等の特例について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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3-1-1.特例を使える子供に相続させた方が節税できる

同居しているお子さんがいる、または、別居していても持ち家がない状況の場合は、将来の相続で、小規模宅地等の特例を使うことができるように、今の状態を継続しておくことも対策の一つです。

評価を80%下げることは、相続税に大きく影響してくるので、お子さんが同居することや、マイホームを購入するタイミングなどは、相続税対策をふまえてご検討いただければと思います。

なお、小規模宅地等の特例を使う場合は、相続税の計算のステップ①で使います。

※別居の子供が特例を使う「家なき子」について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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3-1-2.特例を使えないなら生前の売却と比較検討する

お子さんが全員持ち家の場合は、小規模宅地等の特例は使えません。このような場合は、お子さんがご自宅を相続しても、いずれ売却を検討される可能性が高いと思われます。

不動産を売却したときの価格が、購入した価格より高くなっていれば、譲渡所得税が課税されることになります。マイホームを売却するとき、譲渡益が3,000万円以内であれば、譲渡所得税をかけないという特別控除を使うことができます。

この控除は、亡くなられた方のご自宅を相続人の方が引き継ぎ、空き家だった場合でも適用することが可能です。適用には細かな条件がありますので、事前にご確認ください。

※3,000万円の特別控除について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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いずれは売却の可能性があるのであれば、「相続前に売るのか、相続後に売るのか」、税金のシミュレーションを含め、税理士などの専門家に一度ご相談されてみてはいかがでしょうか。

3-2.贈与税がかからない程度の生前贈与で財産を減らす

1人の方が1年間で、110万円を超える金額をもらうと贈与税がかかりますが、110万円以下の贈与であれば、贈与税はかかりません。この暦年贈与を活用し、贈与税をかけることなく、少しずつ財産をお子さんに移すことができれば、相続時の財産を減らし、税額を減らすことができます。比較的簡単にできる対策ですが、節税効果を生むには長期的に贈与をおこなう必要があります。

暦年贈与以外にも、住宅取得のための資金贈与などであれば、贈与税の特例を使うことができ、非課税で多額の財産を一度に譲ることができます。しかし、贈与税の特例は、適用できる期間が決まっているため、検討される場合は、期限に注意が必要です。

※贈与税の特例について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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3-3.死亡保険金の受け取りを子供にした方が節税できる

生命保険契約の死亡保険金を相続人の方が受け取った場合、相続税の計算上では、相続人1人に付き500万円までが非課税となります。例えば、奥さまとお子さん2人の計3人の方が相続人となる場合、1,500万円が死亡保険金の非課税額となり、現預金で引き継ぐよりも、相続税で有利です。

死亡保険金の受取人を、お子さんに指定することは、対策の一つとなります。奥さまは、配偶者控除を使うことで、法定相続分、もしくは1億6,000万円までの相続財産であれば、相続税はかかりません。相続税がかからない奥さまを受取人に指定してしまうと、生命保険の非課税枠を有効に使うことができないからです。

※相続税対策としての生命保険について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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4.子供の年齢や状況に応じて使える2つの控除

お子さんが未成年者の場合や、障害をお持ちの場合、相続税をさらに控除することができます。これらの控除は相続税の計算のステップ⑥で使います。

4-1.子供が未成年の場合は未成年者控除を使える

未成年者の控除額は、未成年のお子さんが満20歳になるまでの残りの年数に10万円を乗じた額となります。未成年者控除の年齢は、1年未満を切り捨てます。例えば、4歳11か月の場合は、4歳として計算し、残りの年数16年分の額が控除されます。

図7:未成年者控除の計算方法

4-2.子供に障害がある場合は障害者控除を使える

障害者控除の計算方法は、「(85歳-相続開始時の年齢)×1年」で控除額を計算します。1年の控除額は、一般障害者の場合で10万円、特別障害者の場合は20万円となります。これらの控除は、相続税の申告書に記載されていなければ、適用されませんのでご注意ください。

※障害者控除について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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5.まとめ

将来、お子さんが納める可能性がある相続税については、財産総額と相続人の数が分かれば、概算で把握することは可能です。まずはご自身の財産をもれなく確認し、その価値を把握することから始めます。相続財産は不動産や預貯金などのプラスの財産だけでなく、借金や負債などのマイナスの財産も含まれます。財産総額から基礎控除額を引き、いったん法定相続分で分けたと仮定して、相続税を計算します。

不動産がある場合、評価額を正しく算出することは、ご自身の力だけでは限界があるかもしれません。正確な相続税の額を知りたい、さらに節税対策についてじっくり検討したいと思われている場合には、相続の経験豊富な税理士に、早めにご相談されることをおススメいたします。

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