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代襲相続人は誰?対象範囲と割合の考え方と4つのケース

お父さまが亡くなられて相続の手続きをする際に、二人兄弟の長男はすでに亡くなられていることがあります。このような場合に、亡くなられた長男の相続分は、長男のお子さんが相続する権利を持つため、長男の奥さまやお子さんと日ごろからお付き合いがあれば良いのですが、疎遠になっていると連絡をとることすら大変になってきます。

相続が発生すると10ヶ月以内に相続税の申告が必要となりますので、早めに連絡をする必要があります。
疎遠になっている長男の奥さまやお子さんと連絡が取れたとしても、亡くなられたお父さまの財産が自宅のみであり、その自宅に同居していると相続の権利を主張されると困ってしまうこともあります。
近年は、離婚の件数も増えて疎遠な代襲相続人が増えつつあります。
 
代襲相続人の正しい考え方を知り、最善の方法を確認していきましょう。

1.代襲相続人とは本来の相続人がすでに亡くなっていた場合、その子が相続人となること

代襲相続人とは、お父さまが亡くなられた際に、本来相続人となるはずだった長男がすでに亡くなられている場合、そのお子さんやお孫さんが代わりに相続人になることです。もちろん本来相続人となるはずの長男のお孫さんについては、相続人となるはずであった長男および、そのお子さんが亡くなられている場合に限り対象となります。また、上記の例とは別に相続人となるはずの亡くなられたお父さまのお子さんである長男・長女にお子さんがいらっしゃらない状態かつすでに亡くなられている場合には、ご両親やお父さまのご兄弟が相続人となりますが、その場合の代襲相続人についてもあわせてご説明していきます。

図1.代襲相続人のイメージ(お子さんが相続人で亡くなられた場合)
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2.代襲相続人のイメージ(ご両親が相続人で亡くなられている場合)
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2.代襲相続人の対象範囲と知っておきたい4つのケース

代襲相続人は、下の世代が相続権を引き継ぐことであることから、亡くなられた方からみて上の世代の人、すなわち、ご両親や祖父母が相続する場合には代襲相続人とは言いません。また、亡くなられた方の奥さまがすでに亡くなられている場合にも、奥さまのご両親が代襲相続人となるような考え方もありません。下の世代が亡くなられた場合に代襲相続人がどうなるのか確認していきましょう。

2-1.代襲相続の範囲

代襲相続の範囲は、相続する順位によって考え方が異なってきます。お父さまが亡くなられた場合を考えていきます。まず必ず相続人となる配偶者、つまりお母さまについては、代襲相続の考え方がないため亡くなられている時には相続人としては考えません。次に、相続順位1位のお子さんが相続人の場合、亡くなられている時にはお孫さんが代襲相続人となります。もし相続順位1位の方が誰もいらっしゃらず相続順位2位のご両親が相続人の場合、ご両親が亡くなられていた時に代襲相続の考え方はありません。そして、もし相続順位1位2位の方が誰もいらっしゃらず、相続順位3位の亡くなられた方のご兄弟が相続人の場合、ご兄弟が亡くなられていた時には甥や姪にあたるお子さんが代襲相続人となります。

図3:相続の順位の考え方と基本
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相続順位の詳しくは → 【イラストでわかる】誰でも簡単!遺産相続の順位が分かる5つの法則

2-1-1.子どもなら再代襲相続あり

亡くなられた方の長男が相続人となる場合には、もしその長男が亡くなられている場合には長男のお子さんが代襲相続人として相続します。しかし、先に記載したとおり長男のお子さんもすでに亡くなられていた場合には、そのお子さんつまりお孫さんが相続人となります。そして、その次の世代へと無限に代襲を続けることが認められています。これを「再代襲」といいます。長生きをされた方の相続においては、再代襲となるケースも珍しくありません。

図4.お子さんが相続する場合の再代襲相続のイメージ
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2-1-2.兄弟なら再代襲相続なし

亡くなられた方にお子さんがいらっしゃらずご両親も不在の場合には、亡くなられた方のご兄弟が相続人となります。この場合、亡くなられた方のご兄弟がすでに亡くなられている場合には、そのお子さんにあたる甥や姪は代襲相続ができます。しかし、相続順位3位の場合には、代襲は1世代までとなり再代襲の考え方がありませんので注意が必要です。相続順位3位までの方が相続できない場合には、その財産は国庫に帰属することになります。

図5.ご兄弟が相続する場合の再代襲相続のイメージ
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2-2.知っておきたい代襲相続の5つのケース

代襲相続には、亡くなられた方と代襲相続人の戸籍上での関係性により、ある一定の制限が設けられていますので、知っておきたい代襲相続の5つのケースについてご説明します。

2-2-1.養子の子どもは生まれた時期で代襲相続できるか異なる

亡くなられたお父さまと養子縁組をされて養子となったお子さんがすでに亡くなられている場合、亡くなられた方のお子さんつまりお孫さんが代襲相続できるかどうかについて2つの取り扱いがあります。養子縁組をすると実のお子さんと同じ扱いになるのですが、養子になった方のお子さんについては、生まれた時期によって代襲相続の考え方が異なります。

・養子縁組前に生まれた子 → 代襲相続できない
・養子縁組後に生まれた子 → 代襲相続できる

図6:養子の子どもが代襲相続できるかどうかのイメージ
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2-2-2.欠格・廃除のときは代襲相続あり

長男が相続の欠格または廃除によってその相続権を失っている場合には、その長男がご健在であっても相続権がなくなるため、長男のお子さんが代襲相続人として相続人となります。欠格や廃除などに該当して相続人になれなかった場合には、相続権が剥奪されるわけですから、一見、代襲相続できないと思われがちですが、そのお子さんには代襲相続権が認められ相続人となります。

(欠格とは)相続人が犯罪を犯して(相続に関したことで法律を犯した場合)法定相続人の権利を完全に失うことです。
(廃除とは)被相続人が遺言に記載、もしくは生前に家庭裁判所に請求することにより特定の相続人の法定相続人としての権利を奪うことです。

2-2-3.相続放棄のときは代襲相続なし

相続人である長男が相続放棄の手続きをおこない相続する権利を破棄した場合には、その長男は初めから相続人ではなっかたものと見なされるため、代襲相続という考え方はありません。相続放棄は亡くなられてから3ヶ月以内に手続きが必要であり、借金等のマイナス財産が多い時に実施されることが多いため、代襲相続が認められるとマイナス財産を相続することになり兼ねないため、このような考え方になっています。

図7:相続放棄をした場合は代襲相続なし
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2-2-4.胎児は代襲相続人になれる

胎児は代襲相続人になることが認められています。相続税法上では、胎児は「生まれたもの」と見なされ、相続人となることができます。ただし、万が一のことがありますので、胎児がいる場合には遺産分割協議等の相続手続き関係は、胎児が無事に出産されて生まれたのちに行われることが最適です。

図8:胎児が代襲相続人になれるイメージ
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2-3-5.同時死亡の場合の考え方

同時に亡くなったと推定される者の間においては相続をおこなわないと民法では定められています。例えば、お父さまとご長男が同時に交通事故で亡くなられた場合、お父さまの遺産を同時に亡くなられた長男は相続をしないということになります。ただし、この長男にお子さんがいらっしゃる場合には、その方々が代襲相続人となり相続をすることになります。
この考え方は、もし同時に亡くなられた長男が相続をすることになると、ご健在ではないのに相続人となり相続手続きの費用が増えたり、相続税を余分におさめる必要が出てくる可能性があるため配慮されています。

3.代襲相続の具体的な相続分

代襲相続人が複数いる場合でも、他の相続人の法定相続分は変動しません。これは、本来相続する予定であった法定相続分の割合を代襲相続人の人数に応じて分けることになるからです。
但し、相続税の基礎控除に関しては代襲相続で法定相続人の数が増えれば、基礎控除の額も増えることになりますので覚えておきましょう。では、具体的な代襲相続における相続分を確認してみましょう。

3-1.実子の場合の代襲相続の相続分

ご両親と長女・長男のお子さんが二人の場合、お母さまと長男がすでに亡くなられており、今回お父さまが亡くなられたケースを考えます。この場合、長男のお子さん二人が代襲相続をすることになります。相続分としては、長男が相続するはずの1/2を長男のお子さん二人が分け合いますので、1/4ずつ相続をすることになります。

9:実子の代襲相続の相続分イメージ
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3-2.兄弟姉妹の場合の代襲相続の相続分

お父さまが亡くなられた場合、お母さまもお子さま(孫等を含む)もご両親のいずれもご健在ではない場合、お父さまのご兄弟が相続人となります。その場合、ご兄弟の中で亡くなられた方がいらっしゃる場合には、そのお子さんが代襲相続人となります。ここで注意することは、すでにご説明したとおり再代襲相続の考え方がないため、おいやめいにあたる方が亡くなられた場合には再代襲相続されません。

3-3.養子の場合の代襲相続の相続分

ご説明したとおり養子の方は実子と同じ扱いになりますが、養子縁組をした時期と生まれた時期により代襲相続ができるかどうかが異なります。代襲相続に該当する場合には、実子と同様にお子さんが平等になる相続分を相続することになります。代襲相続に該当しない場合には、相続人として初めから考えないことになります。

10:養子の場合の代襲相続の相続分
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4.代襲相続人と疎遠な場合の対応方法

代襲相続となるとすでに音信不通となっている方へ連絡をとる必要性が生じることも珍しくありません。特に再代襲ともなると探すだけで大きな手間がかかります。一方で、疎遠の場合には権利を主張する方もいて、話がまとまらず困ってしまうこともあります。

4-1.生前に遺言を作成しておく

代襲相続や再代襲相続が発生することがわかっている場合、特に遺留分がない方への代襲がある場合など相続手続きが複雑にならないように遺言書を作成しておくことがおススメです。普段から付き合いのある相続人となる方へ相続する意志がありましたら、その旨を遺言に記しておきましょう。

遺言はこちら → 手軽に作成できるけど難しい?!自筆証書遺言の書き方と8つの注意点

4-2.代襲相続人は遺留分を主張できる

代襲相続人も再代襲の相続人も、遺留分についての権利がある場合にはそのまま引き継がれますので、代襲相続人にも遺留分の主張は認められることになります。ただし、もともとの相続人が亡くなられた方の兄弟であるなど遺留分がない場合には、代襲相続人にも遺留分はありません。

5.間違えやすい代襲相続と数次相続の違い

代襲相続と数次相続の違いは、相続人と亡くなる順番です。

・相続人が今回亡くなられた方より先に亡くなっていた場合 →「代襲相続」
・相続人が亡くなられた方の遺産分割協議が終わる前に引き続き亡くなった場合 → 「数次相続」

例えば、お父さまが亡くなられて、お母さまとお子さん二人が相続人となりお父さまの相続について分割協議の手続きをしていたところ、分割協議が終わる前に立て続けにお母さまがなくなられるケースがあります。このようにお父さまの相続について手続きが完了する前に亡くなられてしまった場合、お母さまの相続する権利を、そのお子さん二人が引き継ぐことを数次相続といいます。

6.さいごに

代襲相続は、ご健在であれば有していた相続人の権利をそのお子さんやお孫さんがそのまま引き継ぐことをいいます。

もし相続人が亡くなられた方の奥さまとおいやめいとなる場合、亡くなられた方が築いてきた財産について一緒に築いてきた奥さまだけでなくおいやめいに相続させることは本来の思いではないこともあります。また、おいやめいが疎遠であり相続の時だけ自分の権利を主張されてしまうと、トラブルに発展することもあります。

代襲相続は、権利を引き継いでくれるとても重要な考え方ですが、代襲相続が発生する際には生前からどのようにするか対策をとっておくことをお勧めします。

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