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みなし相続財産とは?相続財産の分類と相続税の対象を総点検!

お父さまが亡くなられて相続財産を確認していると、書籍等で「みなし相続財産」という言葉を目にして一体何なんだろうか、とご不安になられているかと思います。

相続財産を考える際に、現金や不動産など財産として分かりやすいものはよいのですが、保険金や退職金、購入したお墓など、財産として扱うのか、それとも財産として扱わなくてもよいのか。判断に迷いますよね。

本記事では、相続をする際に困りがちな「みなし相続財産」についてご説明していきますので、みなし相続財産には何が該当するのか、非課税枠はどう利用するのか、取り扱いをどうすればいいのかなど確認しましょう。また、相続税の申告において財産の申告に漏れがあるとペナルティを受けることになりますので、正しく把握しましょう。

1.「みなし相続財産」は相続税の対象となる3つの財産の1つ

遺産相続をする場合には、相続税の対象となる財産とならない財産があります。
ご自身で相続の手続きをされる場合には、相続財産として考えるべき財産にヌケモレがないようにしっかりと洗い出しと選別をしましょう。

相続財産には、相続税の課税対象となる「本来の財産」「みなし相続財産」「贈与財産」の3つの分類があります。「みなし相続財産」はその一つです。
一方で、相続税の課税対象はならない財産として非課税財産があります。

「みなし相続財産」以外の財産についても知りたい方は4章をご確認ください。

図1:相続する際に考える財産

1-1.亡くなられたことがきっかけでもらう「みなし相続財産」

相続や遺贈によって直接受け取った財産ではなく、亡くなられたことがきっかけで財産となるものを「みなし相続財産」と言います。
例えば、亡くなられたことでお金を受け取ることができる生命保険金や退職死亡金が「みなし相続財産」に該当します。「みなし相続財産」は、相続する時点ではまだ手元に無い可能性が高いですが、いずれもらえることからもらったとみなされて課税の対象となります。

1-2.「みなし相続財産」を分かりやすく説明

みなし相続財産について生命保険金を例に分かりやすく説明してみます。

(1)生前 : 掛け金を支払っている ※財産ではない
(2)亡くなられた : 死亡保険金の支払い対象となる ※みなし相続財産
(3)その後 : 受け取りの手続きをおこなう ※みなし相続財産

生命保険金は亡くなられるまでは財産ではなく掛け金を支払っていますので支出です。
しかし、亡くなられたことをきっかけに支払いが終了して、生命保険金をもらえるようになります。よって、亡くなられてから生命保険金の申請をおこない審査が終わったのちに振り込まれるため相続財産の把握をしている頃には手元にない可能性があります。このように「亡くなられたら支払いします」と決められている財産を「みなし相続財産」といいます。

2.みなし相続財産の本命!「生命保険金」「死亡退職金」の評価方法と非課税枠

みなし相続財産で多く取り扱われるのが「生命保険金」と「死亡退職金」ですが、財産の評価をするにあたり両方の財産ともに非課税枠が設けられています。
生命保険金については、現金での贈与から一部変更して生命保険金の相続へと変更することで非課税枠が利用できるようになります。このことから、相続税の節税対策としてもよく利用されます。

2-1.生命保険金の評価方法と非課税枠を知ろう

生命保険金のうち、亡くなられた方が負担していた保険料の部分に対して「みなし相続財産」となります。
保険料を負担されていたお父さまが亡くなられて、受取人がお母さまなど亡くなられた方以外の場合には、みなし相続財産として相続税の対象となります。
一方で、保険料の支払いを家族など亡くなられた方ご本人以外がおこなっていた場合には、相続財産の対象ではなくなりますので注意が必要です。

2-1-1.生命保険の掛け方で、財産の考え方や税金の種類が変わる

亡くなられた方が生命保険の保険契約者として保険料を支払い、ご自身を受取人にしている場合には「みなし財産」となり、生命保険金の非課税枠が利用できます。しかし、亡くなられた方でも受け取り人でも無い方が保険料を支払っていた場合には、受け取った方は贈与税の支払いが必要となります。また、受け取った方が保険料を支払っていた場合には、受け取り方法によって税金がかかり、一時金として受け取ると所得税が、年金形式で受け取ると雑所得がかかります。

※生命保険について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)

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2-1-2.生命保険金の非課税枠は「500万円×法定相続人の数」

受け取った生命保険金が非課税枠の中であれば、相続税の支払いは不要となります。

【例】

亡くなられた方:お父さま
相続人:お母さま、ご自身、弟さんの3人
保険金:1,500万円までが非課税
    1,500万円を超えた分だけがみなし相続財産

図2:生命保険の非課税枠

2-2. 死亡退職金の評価方法と非課税枠を知ろう

会社に勤めていて定年退職日まで働くと、退職金がもらえます。一方で在職中に亡くなられた場合には、ご家族に死亡退職金が支払われます。

【例】

亡くなられた方:お父さま
相続人:お母さま、ご自身、弟さんの3人
退職金:1,500万円までが非課税
    1,500万円を超えた分だけがみなし相続財産

ただし、亡くなられてから3年以内に支給額が決定したものに限り非課税枠が利用できます。何らかの理由で3年以内に支給額が決定しなかった場合は、一時所得として扱うことになります。

図3:死亡退職金の非課税枠

3.相続放棄をしても「みなし相続財産」は相続できる

相続放棄をすると相続財産の相続はできないものですが、生命保険金や死亡退職金などのみなし相続財産は相続放棄をしても相続できる財産となります。
これにより場合によっては、相続放棄をしたにもかかわらず、相続税の申告・納税が必要となる場合があります。

4.その他の相続財産

相続財産にはみなし相続財産の他に、「本来財産」「贈与財産」「非課税財産」があります。

4-1.相続や遺贈で受け取った「本来の財産」

金銭に見積もれるすべての財産、具体的には預金はもちろんのこと、土地、家屋、事業用の財産、貴金属、宝石、骨董品、絵画などが該当します。
忘れがちなものとして、貸付金や著作権、特許権もそれに該当します。これを「本来の財産」といいます。

4-2.相続開始前3年の「贈与財産」と相続時精算課税の「贈与財産」

亡くなられた方から相続開始前3年以内に受け取った贈与財産は相続税の対象となります。あわせて、相続時精算課税の制度を利用して贈与を受けた財産も制度のルールどおり相続時に財産として対象となります。

相続開始前3年以内に受け取った贈与財産は相続税について、なぜ相続税で考えるのでしょうか。多くの方は生前の元気な時に相続や贈与の話をすることを嫌うものです。しかし、病気になったり余命がわかったりしてくると、急に相続対策が始まります。毎年の110万円の枠などの非課税枠を最大限に活用して、相続税対策を始めることも多いです。よって、これらによる相続税が減少することの対策として、相続開始前3年以内に受け取った贈与財産は相続の際に財産として含めることになりました。

これは特定の教育資金の一括贈与などの特別な非課税枠を除いた全ての贈与財産について適用されます。また、もし贈与を受けた際に贈与税を支払っていた場合については、相続税の支払い時に控除されます。

※相続開始前3年の贈与について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)

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4-3.先祖をまつるものは相続税がかからない「非課税財産」

お墓や仏壇、位はい、神棚など、日ごろから礼拝に使用されているものは、祖先をまつる習慣を尊重する意味から、課税の対象となりません。また、公益事業用の財産を引き継いだ場合や、相続税の申告期限までに国や地方公共団体等に寄附した財産についても「非課税財産」となります。

ただし、純金の仏具は貴金属として「本来の財産」となります。

※非課税財産について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)

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5.さいごに

「みなし相続財産」についてご理解いただけましたでしょうか。
生命保険金、死亡退職金と聞くと相続の対象となりそうだと何となく感じますが「みなし相続財産」と言われるとわかりづらいですよね。

また、「みなし相続財産」については、亡くなられた時点で手元にない財産となりますので忘れがちです。相続税の申告時は、正しく財産を把握して計算する必要がありますので、財産の把握漏れはペナルティにつながります。一方で、「みなし相続財産」のうち「生命保険金」「死亡退職金」にはそれぞれ非課税枠があります。この非課税枠を利用することで、相続税の支払いを減額することができますが、それを適用しなければ余分に相続税を納税してしまうことになります。

どの財産を相続財産とするか、非課税枠の利用していくらを相続税の対象とすればいいのか。など、相続に関わる決まりごとはとても多く、ご自身で正確に実施することはなかなか難しいです。ご自身で相続の申告・納税の手続きを進めると意外にも大変ですので、そのような困った時には、相続税に強い税理士(ノウハウが多い)がいる税理士法人にご相談をされることをおススメします。

※相続に詳しい税理士の探し方について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)

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