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被相続人居住用家屋等確認書とは何?取得時に必要な書類と取得方法

「父から引き継ぎ母が所有していた実家を自分が相続して売ることになった。売ることで利益になったので、譲渡所得税という税金がかかるらしいが、相続して空き家となった家の売却なので”控除の特例を使えば、税金はかからない”と教えてもらった。詳しく調べてみたら、控除を使うために必ず必要となる書類に”被相続人居住用家屋等確認書”というものがある。これは何だろう?どうすれば取得できるのか詳しく知りたい。」

相続、または遺贈によって引き継いだ、亡くなられた方のご自宅やその敷地等は、2016年4月1日から2023年12月31日までの期間に売却し、一定の要件に当てはまれば、売却で生じた所得の金額から、最高3,000万円までを控除することができます。

これを「空き家の3,000万円特別控除」、正しくは「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」といいます。この特例を使うために重要となる書類が「被相続人居住用家屋等確認書」であり、ご自身で申請して取得する必要があります。

本記事では、この「被相続人居住用家屋等確認書」に的を絞り、取得するにはどうすればよいかということを具体的に説明していきます。

1.被相続人居住用家屋等確認書とは簡単にいえば「空き家状態」を証明するもの

相続した不動産を、相続してから3年以内に売却すれば、譲渡所得から3,000万円までの特別控除の特例を適用することができ、税金の負担を抑えることができます。この特例は、相続した不動産が空き家の状態のまま、長年放置されてしまうことを抑制するための特例措置ですが、自動的に適用されるものではなく、売却した翌年に確定申告をする必要があります。

被相続人居住用家屋等確認書は、確定申告をする際に必要となる書類の1つであり、相続した家が「相続したときから売却したときまでずっと空き家状態だったこと」を所在地の役所が確認した上で、役所から交付してもらう書面です。

この確認書を添付して確定申告をおこなうことで、税務署では、特別控除の特例を適用できるかどうかの判断をおこないます。確認書が交付されても、特例の適用が必ず保証されるものではないことにご注意ください。

図1:相続不動産の売却から確定申告をする流れ  

※空き家の特例について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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2.被相続人居住用家屋等確認書を取得する3つのステップ

被相続人居住用家屋等確認書を取得するためには、国土交通省のホームページ、もしくは所在地を管轄する市区町村役場のホームページから申請書類をダウンロードすることができます。

申請書は、不動産の状況に応じて、以下の2種類の様式があります。
①被相続人居住用家屋又は被相続人居住用家屋及びその敷地等の譲渡の場合
(家屋または家屋+敷地を売却)
②被相続人居住用家屋の取壊し、除却又は滅失後の敷地等の譲渡の場合
(家屋を取り壊して更地を売却)

該当する方の申請書に必要事項を記入の上、所在地を管轄する市区町村役場に提出します。申請書は4枚綴りですが、記入する箇所は1枚目の枠内のみで構いません。記入する内容も難しくはありませんので、記入例を参考にしていただければ直ぐに記入できると思います。

また、申請書と共に提出しなければならない書類がありますので、詳しくは3章をご確認ください。

申請してから交付までは1週間程度かかります。申請も交付も郵送が認められている場合と、窓口での手続きしかできない場合がありますので、詳細は役所にご確認ください。

参考:国土交通省「空き家の発生を抑制するための特例措置」証明書の様式等
   https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000030.html

図2:被相続人居住用家屋等確認書を取得する3つのステップ

図3:被相続人居住用家屋等確認書 様式1の1枚目

3.【パターン別】被相続人居住用家屋等確認書を取得するために必要書類

被相続人居住用家屋等確認書の申請をおこなうときに必要な書類をご説明していきます。家屋をそのまま売却したのか、家屋を取り壊して売却したのかによって必要書類が異なります。また、亡くなられた方が晩年を老人ホームで過ごされていた場合は追加の書類が必要になりますので併せてご説明いたします。

また、ほとんどの市区町村役場では、以下の提出書類の返却はおこないません。

3-1.家屋または家屋+敷地を売却した場合

特別控除の特例を適用するために、大事な要件として「家屋が耐震基準を満たしている」必要があります。家屋だけ、もしくは家屋と敷地を売却した場合の必要書類は以下の通りです。

表1:家屋または家屋+敷地を売却した場合の必要書類

必要書類取得場所
被相続人居住用家屋等確認申請書国土交通省ホームページ、または、管轄の市区町村役場ホームページよりダウンロード
亡くなられた方の「除票住民票の写し」原本亡くなられた方の住民票があった市区町村役場
※1
相続人の「住民票の写し」原本
市区町村役場
家屋または敷地等の売買契約書の写し等

いずれか

※2
電気、ガスの閉栓証明書
水道の使用廃止届出書の控え等
使用していた電気、ガス会社、役場の水道局
※3
売却チラシ
不動産会社

※1:相続開始の直前から売却のときまでの住所が分かるもの、2回以上引っ越した場合は住民票ではなく
  「戸籍の附表の写し」の原本が必要

※2:電気、ガス、水道の使用を中止した日が確認できる書類
※3:空き家状態であったことを表示して広告しているもの

3-2.家屋を取り壊して更地を売却した場合

家屋が耐震基準を満たしていない場合、特別控除の特例を適用するためには、基準を満たすようリフォームをするか、更地にして売却するという2つの選択肢があります。家屋を取り壊して更地にして売却した場合の必要書類は以下の通りです。

表2:家屋を取り壊して更地を売却した場合の必要書類

必要書類取得場所
被相続人居住用家屋等確認申請書国土交通省ホームページ、または、管轄の市区町村役場ホームページよりダウンロード
亡くなられた方の「除票住民票の写し」原本亡くなられた方の住民票があった市区町村役場
相続人の「住民票の写し」原本市区町村役場
敷地の売買契約書の写し等
当該空き家の閉鎖事項証明書法務局

いずれか

電気、ガスの閉栓証明書
水道の使用廃止届出書の控え等
使用していた電気、ガス会社、役場の水道局
売却チラシ不動産会社
空き家の取り壊しから売却までの敷地の使用状況が分かる写真

3-3.亡くなられた方が老人ホームに入所していた場合

2019年4月以降は、亡くなられた方が老人ホームに入所していた場合でも、特別控除の特例が適用されるようになりました。老人ホームに入所していた場合は、表1、または表2の書類に加えて、以下表3の書類が必要になります。

表3:亡くなられた方が老人ホームに入所していた場合の必要書類

必要書類取得場所
被相続人の介護保険証の写、または障害福祉サービス受給者証の写し

いずれか

※4
亡くなられた方の「戸籍の附表の写し」の原本
入居した老人ホームの入所時の契約書の写し
亡くなられた方の最後の本籍地の市町村役場
入居した老人ホームの入所時の契約書の写し
電気、ガスの閉栓証明書、
水道の使用廃止届出書の控え等
使用していた電気、ガス会社、役場の水道局

※4:老人ホームを移転していた場合のみ必要、2回以上移転した場合は契約書ではなく、「戸籍の附表の写し」を用意する

4.まとめ

被相続人居住用家屋等確認書について、ご理解をいただけましたでしょうか。申請方法、必要書類、受取方法は各自治体によって多少異なりますので、事前にご確認いただいた上で手続きを進めてください。

特別控除の特例を使うためには様々な要件がありますが、使うことができれば大きな節税につながりますので、特例適用の判断のために重要となる「被相続人居住用家屋等確認書」は必ず取得して確定申告の際に添付しておきましょう。

特例が使えるかどうか、また、確定申告の経験がほとんどなく、申告手続きに戸惑ってしまう場合は、早めに税理士にご相談ください。使える特例を選択せず、納める必要がない税金を支払ってしまうような失敗を避けるためにも、期日までに必要書類を揃えて、確実な確定申告をしていただきたいと思います。

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