相続 名義変更
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相続した家・土地・車などの名義変更手続きの総まとめ

親父が亡くなってから、すでに3ヶ月かぁ。
ばたばたと葬儀や相続の手続きをしているとあっという間に日が過ぎていくなぁ。

あっ、待てよ。
相続の分割は終わったけど、実家の不動産を母親の名義に替えたり、自分がもらった親父の愛車は、まだ名義が親父のままだ!
そもそも、相続のときに名義変更がある場合には誰に相談したら良いのだろうか。。。。

誰かが亡くなったら相続財産の分割を話し合って決めたうえで「遺産分割協議書」の作成が必要です。その後、必要に応じて財産を各相続人の名義に変更をしていきます。

相続手続き後の名義変更は必須ではありませんが、相続の際に名義変更をしないことで末代に迷惑をかけてしまうケースも珍しくありません。相続したら早めに名義変更を実施されることをお勧めします。

不動産(家や土地)、車などを相続し名義変更が発生した場合には、本記事を参考に手続きを進めてください。

1.名義変更は自分でやるか専門家に依頼する

相続した家や土地などの不動産・車などは、名義変更を行う必要があります。手続きはご自身でも十分対応が可能です。しかし、戸籍謄本をはじめ色々な書類を集めたり、平日に役所に行かなければならなかったりと、慣れない作業に手間取ってしまうこともあるものです。そんなときには、専門家に依頼することをおススメします。

不動産の名義変更(相続登記)であれば司法書士に、相続税の申告が必要な場合は名義変更もまとめて税理士に依頼することができますので、無理なく行える方法を検討しましょう。一般的に不動産の名義変更を依頼した場合の費用は、5万円~10万円の範囲で、別途、登録免許税が実費でかかります。

2.名義変更に期限はないが早めに、必ず行うべき

名義変更(相続登記)について、手続きをする義務はありません。よって、期限もありません。ただし、相続した財産の名義変更をしないと困ってしまうケースがたくさんありますので、名義変更は速やかに必ず行うことをおススメします。
名義変更をしなかった場合にどんな問題が考えられるかについては、5章をご確認ください。

3.【家や土地】家や土地の名義変更(相続登記)のまとめ

相続した家や土地の名義変更を行うことを「相続登記」といいます。法務局に登記されている家や土地の所有者の名前を変更する手続きです。手順や登記に必要な書類を確認し、ご自身でできそうか専門家に依頼するか判断します。

※手続きの流れや必要書類について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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3-1.相続登記をするための5つのステップ

家や土地の相続登記をするための手順を説明します。

図1:土地の名義変更の5つのステップ
遺産相続 土地の名義変更の流れ

この手順に従って手続きを進めていただければご自身でもできますが、必要な書類が多いことや、書類にミスがあると法務局の方と何度もやり取りを行わなければいけませんので、不安な方は司法書士に依頼することをおすすめします。

3-2.相続登記の必要書類

相続登記に必要な書類を詳しく見ていきます。

<作成するもの>
・遺産分割協議書
 ⇒相続人全員が文書で分割内容を確認して押印したものが良い。
・登記申請書
 ⇒申請者が自分で作成(図2)。A4用紙横書き。
  法務局提出用と控えの2部を作成する。

<集めるもの>
・亡くなられた方の出生から死亡までの戸籍謄本
 ⇒現在の戸籍を起点として、戸籍の変更があった分だけ集める。
  いわゆる転勤族の場合は、収集にとても手間がかかる。
 ⇒相続関係説明図を作成すると登記の調査後に戻ってくる。
・亡くなられた方の住民票の除票
 ⇒亡くなられた方の戸籍謄本には最後の住所の記載がない。
  亡くなられた方が不動産の所有者という事を証明するために取得する。
・相続人全員の戸籍謄本・住民票
 ⇒ご自身のものを取りに行く
・固定資産税評価証明書
 ⇒相続する土地の市町村の窓口で取得する

図2:登記申請書のサンプル
SO0016_2

3-3.相続登記にかかる費用

相続登記にかかる費用をまとめました。

・登記事項証明書代       :600円/1物件
・戸籍・住民票・評価証明書代など:数千円
・登録免許税          :固定資産税の1000分の3
・その他 交通費or郵送代など :数千円

4.【車】車の名義変更のまとめ

車の名義変更をするための手順を説明します。

※手続きや必要書類について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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4-1.車の名義変更をするための5つのステップ

車の名義変更をするための5つのステップを説明します。

①自動車の所有者を確認する
②誰が相続するのか”新所有者”を決める
③遺産分割協議書を作成する
④自動車を相続するための必要書類を集める
⑤陸運局(運輸局)へ手続きに行く

4-2.車の名義変更の必要書類

車の名義変更に必要な書類などをまとめました。
手続きに必要な書類は大きく分けて①普通自動車を特定の一人が相続する場合(査定金額100万円超)、②普通自動車を特定の一人が相続する場合(査定金額100万円以下)、③軽自動車の場合の3パターンがあります。

表1は、①査定100円超の普通自動車を特定の一人が相続する場合の必要書類について、取得先と費用についてまとめました。

表1:普通自動車を特定の一人が相続する場合(査定金額100万円超)の必要書類

必要書類など取得先備考
亡くなられた方の自動車検査証有効期限があるもの
亡くなられた方の死亡が確認できる戸籍謄本または除籍謄本など役所500円程度
※遺産分割協議の際に取得してる場合が多い
相続する方全員の記載がある戸籍謄本役所
新しく所有する相続人の印鑑証明書役所300円程度
新しい所有する相続人の車庫証明書 ※1管轄の警察署発行後40日以内 2,600円程度
ナンバープレート ※2陸運局管轄が変わる場合のみ1,500円程度
委任状 ※3名義変更手続きを第三者に委任するもの
所有する相続人の実印を押印
遺産分割協議書全員の署名と捺印のあるもの

※1車庫証明:新しい所有者の車庫証明の取得が必要。場所が変わらない場合は不要。
※2ナンバープレート:管轄する陸運局が変更になる場合には、新しい陸運局で取得し、
           手続きの際に現在の陸運局まで持参する 
※3委任状:名義変更手続きをご自身ではなくご家族や専門家等に依頼する場合に必要(書式は自由)

4-3.車の名義変更にかかる費用

車の名義変更にかかる費用をまとめました。

・移転登記手数料         :500円程度
・新しく所有する相続人の印鑑証明書:300円程度
・新しく所有する相続人の車庫証明書:2,600円程度
・ナンバープレート代       :1,500円程度(管轄が変わる場合のみ)

この他、下記の費用が必要となります。
・専門家(司法書士など)やディーラーに依頼する場合の代行費用
 ⇒上記の費用も含め、総額3万円程度。ご自身でやらない場合のみ。
・戸籍謄本一式(亡くなられた方・相続する人それぞれ)
 ⇒相続手続きの中で必ず必要になるため、すでに取得している場合が多い。
・自動車取得税
 ⇒車を新たに所有する方にかかる税金。車種や経過年数によって異なる。

5.名義変更をしないと困る8つのケース

名義変更は義務ではないため、期限がないことを説明しましたが、相続しても名義変更をしないと困ってしまうケースがたくさんあります。いざやろうと思っても相続した財産の名義変更はすぐにはできないため、注意が必要です。

5-1.家や土地の売却ができない

家や土地を売却するときは所有者(名義人)の許可が必要になりますが、名義人が亡くなられて名義変更を行っていない場合には売却ができません。相続された方に名義変更をすると売却ができますが、名義変更には時間を要することからいざ売却したいというときにできず、タイミングを逃してしまう可能性もあります。

5-2.家や土地を貸すことができない

家や土地を貸すときは、所有者(名義人)の許可が必要になりますが、名義人が亡くなられて名義変更を行っていない場合には貸すことができません。せっかく相続して取得した土地を有効に活用するためにも、名義変更は速やかに行うことをおススメします。

5-3.家や土地を担保に設定できない

家や土地を担保に設定することは、当然、所有者(名義人)でなければできません。名義変更には時間がかかるため、現金が必要なタイミングで担保に設定することができずに困ってしまいます。

5-4.相続した土地に家を建てられない

名義変更をしないと、相続した土地に家を建てられません。

5-5.子孫に迷惑がかかってしまう

土地や不動産を相続して名義変更をせずに時間が経過すると、ご自身が亡くなり次の相続が発生します。ご自身への名義変更が終わっていれば奥さんやお子さんに簡単に名義変更ができ、相続がスムーズに進みますが、名義変更が終わっておらずご両親の名義のままだと大変なことになります。

たとえばご自身が亡くなった際に、ご自身のご兄弟がすでに亡くなられているとそのお子さんから名義変更の署名と捺印をもらう必要があります。
相続人がお孫さんの世代まで広がってしまうと、会ったことや話したこともない可能性がある遠い親戚に署名捺印をもらいに足を運んだり、そもそも所在地が分からなかったり、連絡が取れないケースもあり、非常に大きな労力が必要になってしまいます。

子や孫に大きな負担を掛けないためにも、ご自身が相続したらすぐに名義変更をしましょう。

図3:2世代に渡り名義変更をしていなかった結果、相続人が9人になったイメージ
遺産相続 2世代に渡り名義変更をしない結果イメージ

5-6.車を売却できない

車を相続したけれどご自身では乗らないため第三者に売却しようと思っても、名義変更をしていなければ売却はできません。売却する場合でも、一度代表相続人への名義変更の手続きが必要になります。

5-7.車を廃車にできない

はじめから廃車するつもりで相続した車であっても、売却のときと同様に一度代表相続人へ名義変更しなければなりません。

5-8.知らない間に売られたり他人名義になってしまうことも

相続をしたあとも、名義を変更しないと相続人の共有状態となります。そうなると、分割協議書をもっている兄弟などが勝手に売却してしまう可能性があります。気づいたら他人のものだったというケースともありますので、ぜひ早く手続きをしましょう。

6.名義変更が必要な財産はたくさんある

土地や家、車などの財産のほかにも、名義変更が必要な財産はたくさんあります。では、具体的に申請の窓口や申請に必要な書類について確認しましょう。

6-1.預貯金口座の名義変更・解約の手続きをしよう

亡くなった方の預貯金の口座は、一部の相続人が勝手に預金を引き出したりすることを防止するために、金融機関が口座を凍結する話を聞いたことがあるでしょうか。この話は比較的良く知っている方もいると思いますが、凍結した口座の名義変更や解約は相続の分割方法によって必要書類が異なることはあまり知られていません。これらを準備して対応をしましょう。

表2:預貯金口座の名義変更・解約に必要な書類
分割協議遺言調停・裁判

・各金融機関の払い戻し請求書
・亡くなった方の預金通帳・届出印
・亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本
・相続人全員の戸籍謄本・住民票
・相続人全員の承諾書・印鑑証明書
・遺産分割協議書

・遺言書
・亡くなった方の除籍謄本
・受遺者の印鑑証明書
亡くなった方の預金通帳・届出印

・家庭裁判所の調停調書謄本または審判書謄本
・亡くなった方の戸籍謄本と印鑑証明書
・亡くなった方の預金通帳・届出印

6-2.そのほかの財産の各種名義変更手続きをしよう

亡くなった方の名義を変更すべきものは、いろいろあります。これらを参考にしてぜひご自身で手続きをしましょう。

表3:そのほかの財産の各種名義変更手続きの一覧
財産の種類申請窓口必要な書類など
電話加入権通信会社・加入継承届など届出用紙
・亡くなった方の謄本
・死亡診断書
・相続する方の印鑑
・遺言がある場合は写し など
NHK受信契約NHK・名義変更は電話でOK
・引き落とし口座が変わる場合は所定用紙の提出
クレジットカードクレジット会社・電話連絡をして機能を停止する
ゴルフの会員権所属のゴルフ場

・名義書換依頼書
・亡くなったことが確認できる戸籍謄本
・遺産分割協議書
名義書換料が必要な場合がある

生命保険・損害保険契約保険会社・保険会社所定の名義変更請求書
・保険証券
亡くなった方の戸籍謄本
・相続人の印鑑証明書
借地権・借家権地主・家主・権利を継承したことを連絡。
 契約書の名義変更をおこなう
※名義変更料は不要
電気・水道・ガス電力会社・ガス会社・水道局

・料金のお知らせに記載の「お客様センター」へ連絡

※各種手続きについて詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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7.まとめ

期限が無いもの、いつやってもいいもの。
こういった手続きは、後回しにしてしまうことが多いのではないでしょうか。

家や土地・車といった相続で得た相続財産については、すぐに名義変更をしないと思わぬトラブルになったり、末代にとても迷惑をかけたりすることもお分かりいただけたと思います。

亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本集めは、かなり骨が折れる作業ではありますが、これをクリアできれば自分での手続きも可能です。

相続で得た財産を、奥さんやお子さんに確実に遺してあげるためにも、忘れずに相続時に名義変更をしましょう。

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