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株式の相続税の考え方は?上場株と非上場株の違いとポイント!

相続時に、資産を確認したら株式が含まれていた。
そんな時はすぐにいくらの株なのか確認したいですよね。

株式は大きく分けて、“株価が公開されており日々価格が変わる株式(上場株式)”と、“株価が公開されておらず日々変わらない株式(非上場株式)”があります。日ごろ株式に触れていない方は株価の調べ方が不安だと思いますし、株式に触れている方でも相続時の評価の方法については不安ではないでしょうか。

では、相続する株について自分で価格を知り、自分で計算することで資産を把握できるものでしょうか?

実は、上場株式か、非上場株式かが大きな分かれ目です。上場株式だけなら株価が一般に公開されていますので、自分で容易に株価を確認することもできます。一方で非上場株式は、影響力の判断・経営状態の分析など、複雑な計算が必要になるため容易に株価を確認できません。専門的な知識を持っていない限り、専門家に相談することが得策となります。

この記事を確認して、株式の相続税のポイントを押さえ、目の前の株式をどうしたらよいか判断して、納得のいく相続をしましょう。

 

Contents

1.株式を相続する場合は、どのように金額換算するの?

株式には価格があります。1株100円の株もあれば、30,000円の株もあります。その株の価値をもとに価格が決まるのですが、この価格は容易に分かる場合と分からない場合があります。

“株価が公開されており日々価格が変わる株式(上場株式)”は容易に確認できますが、“株価が公開されておらず日々変わらない株式(非上場株式)”の確認には専門的な知識が必要となります。

では、それぞれどのように考えればよいでしょうか。

2.上場株式の株価から資産を計算する考え方  ~自分で確認してみよう!~

上場株式の場合、相続税を計算する際に用いる株価は『終値』です。上場株式には「始値」「終値」「高値」「安値」の4つの値があり、日々公開されます。価格は日々変動しますが、その価格は新聞・インターネット上など一般に公開されていますので、対象となる株の終値を自分で確認することは容易です。是非、自分で確認をしてみましょう。

2-1.相続税の計算で利用する株価(終値)の考え方

上場株式は日々変動するため、相続税の計算で使用する終値をいつの日付のものにするかにより損得が発生してきます。これは上場株式の特徴でもあるため、相続した方が極端な不利、不公平とならないための配慮から幅が設けられており、次の4つの株価のうち『一番低い株価』を用いることになっています。

<終値の4つのパターン>
①亡くなった日の終値
 ※亡くなった日に取引がなかった場合、その前後で一番近い日の終値。
 (複数ある場合はその平均額)
②亡くなった日を含むその月の全終値の平均額
③亡くなった日を含むその月の前月の全終値の平均額
④亡くなった日を含むその月の前々月の全終値の平均額

※ただし、この3か月間(亡くなった日を含む月から前々月までの3か月間)に新株権利落や配当落などの特殊な事情があった場合は、それぞれに個別の考慮が必要になります。

2-2.終値を調べる方法

株価の終値は、4つのパターンのうち一番低いものを利用することが分かりましたね。その4つのパターンの株価を知る方法についてです。

2-2-1.まずは、証券会社へ『残高証明書』の発行依頼をする

まずは、証券会社に4つパターンの終値が記載された『残高証明書』の発行を依頼しましょう。保有している株式を取り扱う証券会社のカスタマサポートへ電話をして請求をします。受け取りには、個人情報のため亡くなられた方の死亡を確認できる戸籍謄本など提出が必要になります。請求する際に確認しましょう。近年は電子化されているため、証券会社のサイトにログインできれば確認できます。

2-2-2.証券会社の手続きが分からない場合は、自分で計算する

証券会社への残高証明書の発行依頼ができない場合、次の方法で終値を確認できます。ただし、自分自身で表計算ソフトなどを使って計算をすることになりますので、少数点処理など実際の相続税の評価方法と若干は異なる場合があります。あくまでも概算額として認識しましょう 。

・証券会社から定期的に郵送される月間の報告書を確認  ※電子化されている場合あり
・日本証券取引所グループ 東京証券取引所の月間相場表を確認
※対象銘柄ごとに対象月の終値情報をPDFでダウンロードして計算
・インターネット上のファイナンス情報(Yahooファイナンスなど)で対象銘柄を確認 
※対象銘柄ごとに毎日の終値を全てダウンロードして計算

2-3.公開途上(新規上場株の発売前の段階)の株式の場合の価格

公開途上の株式の場合は、まだ市場での取引実績がなく「株価」が決まっていません。その場合は、主幹事である証券会社が通知した『公開価格』が相続税計算のための株価となります。

3.非上場株式の株価の考え方と評価の仕方は?  ~専門家への相談がオススメ!~

本来、株式を持つということは上場株式であっても非上場株式であっても、出資者として会社の経営に発言権や配当請求権などの権利を持つことになります。しかし、上場株式は換金性が高く単なる資産の位置付けで保有する方が多いのに対し、非上場株式は換金性も低くその会社の経営に直接的な影響を持つ方が保有している可能性が高い特徴があります。

3-1.相続税の計算で利用する株価(終値)の考え方

上場株式は終値を確認することですぐに計算できることに対して、非上場株の株価を決定する場合には、保有している株式の保有率などから会社の経営に与える影響度合いを判断したり、様々な角度から会社の経営情報を分析・判断をして決定しますので、複雑な計算が必要となります。

また、経営権に対する影響から、会社側に株式の買取を直接要請されることもあり、会社側との連絡、調整、交渉も必要になってきます。そのため、相続する株式に非上場の株式が含まれていた場合には、非上場株価の取り扱い実績のあるしっかりとした税理士に依頼し、自分の希望に合った相続を実現することが大変重要なポイントになります。

3-2.株価を知るまでのおおまかな流れ

図1:非上場株の株価計算の考え方
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3-2-1.非上場株式を発行する会社へ連絡し、情報を収集

非上場株式ですので証券会社も間に入っていませんし、もちろん取引価格も決まっていません。そのため直接相手先の会社に連絡し、必要な情報を入手する必要があります。対象となる会社、株式を保有するに至った状況を知る方などに連絡し、次の情報を入手しましょう。
・株主名簿 (持ち株数の確認)
・対象となる非上場株式を保有するに至った目的、経緯などの確認
・株価判断のために必要となる様々な経営情報開示の要請
・株式の相続に対する会社側の要望確認(買取等の要望が出る場合もあり)  など

具体的な必要情報や確認項目などはその状況によっても異なってくるため、税理士などの専門家と相談の上、確認しましょう。

3-2-2.相続税計算時の非上場株式の株価の計算方法

非上場株式の株価の計算方法は、その株式を保有していることが会社の経営権に与える影響度合いによって、計算方法が異なります。まずは、その影響度合いをしっかりと把握する必要があります。

3-2-3.相続によりその会社の経営権を支配することになる場合

「会社の経営権を支配する」ことの判断は、保有する株式の保有率の順位により判断されます。単純に半数以上というだけでなく、株式の他の保有者の状況によっても判断は異なってきます。そんな場合の株式の価格の計算方法は以下の3つがあります。

表1:株価の計算方式
方式 会社規模 具体的な計算方法
類似業種比準方式 大会社 対象の会社に「類似した上場会社」の数値を基準に計算 。「純資産評価方式」より一般的に割安になることが多い。
純資産価額方式 小会社 亡くなった日(相続開始日)に「会社を清算したと仮定」して株主一人当たりの分配額で計算
併用方式 中会社 上記2つの方式を一定割合で折衷して計算

※適用する計算方法や具体的な計算、併用方式の折衷方法などは、保有する会社の経営状況によって大きく異なるため、その判断をしっかりと行うことが重要なのです。

3-2-4.経営権を支配しない場合 (配当の形で利益を得ているだけの場合)

配当還元方式を利用します。その株式を保有することで受取ることのできる1年間の配当額を一定利率で還元し、元本である株式の価額を計算する方法です。この計算された価額を「配当還元価額」といい、次の計算式で計算ができます。
(年間配当額/10%)x(1株当たりの資本金等の額/50円)

4.その他、特殊な考慮が必要な株式とは

非上場株式と同様に、相続税の計算をする際に株価の特定に特殊な考慮が必要となってくる株式があります。これらの場合にも税理士などの専門家による的確な状況把握による判断が重要です。

・譲渡制限株
・株式の割り当てを受ける権利
・株主となる権利
・株式無償交付期待権
・配当期待権
・ストックオプション
・上場新株予約券 、   など

5.株式の相続税を考える時におさえる3つのポイント

保有する株式が全て上場株式だけなのか、未上場株、特殊な考慮が必要な株があるかどうかで、株式の相続税への考え方が大きく変わることが分かりました。

5-1.専門家を見極めるポイント

自分に合った株式の相続を考える時に重要なことは、専門家として良い税理士を見極めることです。簡単な見極め方法があるわけではありませんが、いくつかポイントを挙げますので参考にしてください。

(1)ノウハウ  : 最低でも「相続申告を百件以上」の会計事務所を選択しよう
(2) 総合的知識 : 特に非上場株の評価では、企業評価な法人に関する幅広い確かな知識が必要
(3)信頼が一番 : 信用のできる評判の税理士事務所であること!経験者からのご紹介がベスト
(4)無料相談  : 無料相談を効果的に活用しよう!

相続はいろいろな複雑な条件を総合的に見て判断する専門家としての目が必要になります。しっかりと相談者のおかれた状況や、資産全体を理解し、相続の終わった後の状態も含めて判断をし、相談者の立場に立って親身に対応をしてくれる税理士がお勧めです。ほんの一部の相談情報だけで結論を出したり、報酬額を提示してくるような税理士は、実は相続の申告に慣れていないケースが多いのです。電話やメールではなく、実際に会ってみないと分かりませんので、無料相談のチャンスを活用し、複数の税理士事務所の違いを直接自分で感じて選択しましょう。

ただし、本当に良い税理士は沢山の経験と専門知識で相続税を少しでも安くするノウハウを多数持ち、相談者のメリットも多くなります。そのためある程度の費用は必要になることを理解しましょう。最終的には『税金+税理士費用』の全体が結果的に安くなることが重要なのです。

5-2.複数の相続人で株式を相続する場合のポイント

相続人が一人の場合には、全ての株式をその方が相続することで完了となります。しかし、相続人が複数名の場合は一つの株式を現金と同じように「株価」で計算をして、相続人数で分けて相続税の計算をすることができません。

5-2-1.株式の売却は、誰か一人に相続しないとできない

相続する株式を売却して現金を分けるつもりでも、一旦相続人の誰か一人を定めて株式を相続する必要があります。株式は亡くなった方の名義のまま売却することはできません。

5-2-2.株式の売却は、財産の配分が確定していないとできない

加えて、相続をする方全員で分割したことを示す「遺産分割協議書」または「遺言書」を準備することも必要です。相続人の間で分割が完了していない期間、株式は相続人全員の準共有状態となり売却などの手続きは一切できません。

5-2-3.売却時の譲渡所得税について

売却して現金で分配する場合、代表となった方には譲渡所得税が発生します。この方の譲渡所得税を相続人全員で負担することができます。

5-3.株式のまま相続し相続税を納付後、しばらくしてから売却する場合のポイント

相続税を支払って株式の相続が完了し、しばらく経ってからその株式を売却する場合には、通常の株式の売買と同様に売却時の譲渡損、譲渡益はすべて個人の所得税として計算されます。

5-3-1.売却するなら3年10カ月以内がお得!

相続開始日(亡くなられた日)の翌日から3年10か月を経過する日までに売却する場合は、株式の譲渡所得税の計算時に、相続時に支払った相続税(株式の相続部分)を「取得費」として加算できます。 (取得費加算の特例)

相続した株式の売却でも取得費は通常の株式売却と同じように扱われますので、取得費加算を適用する場合の「取得費」は、「亡くなった方が株式を購入した費用+相続時に支払った相続税(株式にあたる部分)」となり、しっかりと支払った相続税が考慮されることになります。

5-3-2.「取得費」が分からない時の考え方

亡くなった方の株式の購入価格が不明な場合には「売却代金の5%相当額」として計算することができます。また株式の「取得費」には、その会社の上場日の関係でいくつかの特例もありますので、状況を証券会社へ確認しましょう

5-4.まだある!相続した非上場株式を売る時のポイント

相続により取得した非上場株式を、株式を発行したその会社自身に売却する(金庫株)ことで、会社は自社の株式を外部に渡すことなく経営を維持することができます。(経営権が分散しない)

ただし、個人が非上場株式を会社に売却する場合、一般的な株式売却益に対する所得税(分離課税の対象として20.315%)とは異なった計算が適用され、最高で50%を超える税金がかかってしまいます。

相続税を納めた方であれば、相続開始日(亡くなられた日)の翌日から3年10か月を経過する日までに会社に対して売却をすることで、第三者への売却同様、20.315%の所得税が適用されます。(みなし配当課税の特例)
  
「金庫株」の買い取りには、その会社の経営状態等により細かく条件が定められており、事前の届出書の提出も必要となる為、詳しくは専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。

6.まとめ

株式の相続税は、上場株式の場合、開示されている情報を基に売却のタイミングを考えて自分で判断をしてみましょう。
一方で、特殊な条件がある場合や非上場株式を持っている場合には、その『特殊事情』を「誰が判断」し「誰が計算するか」が重要なポイントになります。

相続税の計算時、価格変動の大きな土地では、公示価格の80%程度、建物は建築費の50~70%程度で計算されている為、生前にマンションなどの不動産を購入することで相続税の対策を行うことがあります。株式についても同様、上場株式の相続税の計算時、対象とする価格を70%や90%に変更する法改正が既に議論されています。

今後は比較的安定している上場優良株式を相続税の対策に活用する選択肢も出てくると予測されており、細かな情報を把握して最適な条件を見つけられる優れた専門家を選ぶことは、重要な相続対策の一つになって行くはずです。

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