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相続税の税務調査がやってくる!安心して調査を迎える4つの知識

ふと、カレンダーを見るともう11月。
父親が亡くなってからもう一年半も立つんだぁ。月日が流れるのは早いなぁ。と思いだす。

あの時は突然のことで、現実を受け入れる暇もなく、ただバタバタと手続きや葬儀の準備をしたなぁ。
そのあと、父親の財産の相続手続きが必要だとわかり、インターネットを使ってたくさん調べ、やっと見つけた相続を専門にしている部署がある税理士事務所を見つけた。すぐに電話して無料相談に行ったら、安心してお任せできる税理士さんと出会ったことで即決し、申告と納税が無事に完了。

そんなとき、担当の税務士から「お父さまの相続税の申告について、税務調査に伺いたい旨の連絡が税務署からありましたので日程調整をしたい」との電話がかかってきた。
「税務調査は秋に来る」そう言えば相続を調べた時に書いてあるのを見たことがある。

あれ!?税理士さんがしっかり申告してくれたし、間違いは無いはずでは?
何か間違ったことを伝えた?自分たちの知らない財産があるの?それとも税理士さんが申告を間違えた??
それより、税務調査が来て間違った申告をしていたら逮捕されちゃったりするの?ダマしきれる?困った。どうしよう。

「税務調査」は、適切に納税がされているか確認に来たり、適切に納税ができていないものについて指導にくるものと考えてください。税務調査で指摘を受けるとペナルティがあります。

税務調査でのペナルティがなく、無事に相続税の申告と納税を終えるためには、相続税専門の部署を持つ税理士事務所や年間100件以上の相続をしているノウハウのある税理士事務所に頼みましょう。
また、相続する財産については、些細な内容であっても必ず税理士に情報を伝えましょう。

1.相続税の税務調査とは何かを知ろう

相続税の税務調査とは、相続税の申告をした方の申告内容の正しさをチェックするものです。しかし申告した全員のところに税務調査に行くわけではなく、税務署が事前に申告書をチェックして確認したい内容がある方のところに税務調査に行きます。

1-1.税務調査の対象は、相続税の申告が必要だった方の一部だけ

税務調査の対象となるのは、相続税の申告が必要な方(H26年で約4.4%)となり、相続税の申告が不要であった方が税務調査の対象となることはありません。ただし、亡くなられた方の財産を隠しても逃れられないようになっていますので、必ず税務調査が及ぶと考えてください。

1-2.税務調査の目的は、正しい申告だったか、申告漏れが無いかのチェック

税務調査の主な目的は「申告外の財産の把握」となります。大きくは2つに分かれ「申告漏れ(単純な漏れや過少評価)の是正」「隠ぺいしている財産の是正」となります。どちらもペナルティか発生しますが、隠ぺいが見つかった場合のペナルティはかなり大きいものになります。詳しくは4章で説明します。

図1:税務調査の目的とペナルティ
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1-3.税務調査に来るのは、1~2年後の秋が多い。

相続税の税務調査は、おおよそ1年~2年後の秋にきます。秋にくる理由は税務署の都合だとかいろいろな理由がインターネット上で見られます。一番の理由は、確定申告の対応がひと段落し、税務署の職員さんが税務調査に行きやすい時期だということです。

1-4.税務調査の対象者は、申告者の4~5人に一人!

税務調査はおおよそ1年~2年後にきますが、すべて翌年に来たと仮定するとここ数年間は22%~23%の確立で税務調査が入っていることになります。おおよそ相続税の申告をした方の4~5人に一人といえます。この対象はランダムで決めている訳ではなく、税務署の職員さんが事前に申告書の中身をチェックして、不明点や怪しい点があった場合に税務調査の連絡をいれています。

表1:相続税の税務調査の割合
  ※税務調査が翌年おこなわれたと仮定する
申告年度 平成24年度 平成25年度
被相続人(死亡者)のうち相続申告の対象者数 52,572名 54,421名
翌年の税務調査件数 11,909件 12,406件
調査割合 22.7% 22.8%

1-5.税務調査の修正申告割合は80%超、平均追徴額は約500万円!

税務調査の実施年度別に修正申告の割合を見ると2年連続で80%超であり、税務調査の対象となった方の大半が修正申告をしています。それだけ税務署の方々も事前のチェックを入念にしていることがわかります。また追徴額の平均が約500万円となっており、実際に相続の手続きをする際にノウハウや経験値の必要性があらためて感じられると思います。

表2:相続税の税務調査後の修正申告の割合
税務調査の年度 平成25年度 平成26年度
税務調査件数 11,909件 12,406件
申告漏れ等の件数 9,809件 10,151件
修正申告の割合 82.4% 81.8%
追徴税額の平均 452万円 540万円

1-6.税務調査の対象になりやすい9つの用件

税務調査の時期や割合、追徴額などが分かり、ご自身が相続税の申告をする際には何としても税務調査の対象にならないようにしなければ、と思いますよね。税務調査になり易い用件がありますので、次の項目について、しっかり確認しましょう。

(1)毎年の所得に比べて、申告した財産が少ないと考えられるとき
(2)死亡前に所有していた土地や株式等の売却代金が申告財産に含まれていないと考えられるとき
(3)銀行の照会回答から、相続直前に多額の預金の引き出しがあり、それが申告財産に含まれていないと考えられるとき
(4)多額の借入金などがありながら、それに見合う申告財産がないとき
(5)遺産額が高額なとき
(6)農地の納税猶予を適用している場合で、実際の農地以外になっている疑いがあるとき
(7)オーナー社長等で会社に対して多額の借入金や貸付金があるとき
(8)被相続人(亡くなった方)が著名人であったとき
(9)相続税の申告対象であるにも関わらず、期間内に申告をしていないことがわかったとき

1-7.税務調査の対象にはならない、生活に必要な資金の移動

日ごろの生活において必要なお金を、祖父母や親から子どもや孫へ渡している場合など、贈与税の対象とならない内容については、もちろん税務調査の対象にもなりませんので、ご安心ください。

一例を記載します。
(1)同居していた父親から、生活費として毎月10万円、年間120万円もらっていた
(2)母親が認知症になり、病院の入院代や生活費などを母親の口座から代わりに毎月下ろしていた
(3)子どもの塾代を負担してくれるとして、毎月8万円ずつ両親からもらっていた

2.税務調査に向けて、準備をしよう

税務調査の連絡がきたら担当の税理士に相談して、当日までに指摘されるような点がないか、申告を忘れていた内容が無いかなど、入念にチェックをして準備をしましょう。

2-1.担当の税理士とすぐに相談しよう

担当の税理士を経由して税務調査の日程調整の電話がかかってくると、おおよそ1週間から10日以内に伺いたい旨の連絡となります。断れる内容ではないため応じる必要がありますが、まずは税理士と日程の調整をおこなうとともに、その場ですぐに担当の税理士に相談しましょう。

もちろん、税理士を選択する際には、申告だけでなく税務調査までしっかり対応してくれる税理士を探して、税務調査の当日までサポートをしてもらいましょう。

2-2.申告に間違いがないか、可能な限り思いだそう

「1-6税務調査の対象になりやすい9つの用件」で説明した内容をベースとして、税務調査で指摘される項目は、結果的に大きく分けて2つに分類できます。該当するものがないか改めて確認しましょう。もし、些細なことでも気づいたこと、不安なことがあれば担当の税理士に話をしましょう。税務調査の当日に税理士が知らないことが発覚すると税理士も立場が無く、フォローできなくなってしまいます。

振り返ってみても、特に何も問題がない場合は、当日は自信をもって税務署の職員の質問に答えましょう。

2-2-1.ばれないと思って隠していたことがある、大丈夫だと思って放置したものがある

一例を記載します。
(1)財産を確認している途中に、タンスの中に多額の現金を見つけたが内緒にしている
(2)亡くなった方の趣味が骨董品集めだが、ガラクタと勝手に判断して話題にしなかった
(3)証券会社からの資料があったが、株のことは分からないので放置した
(4)3年以内に贈与を受けたが、贈与税の申告をしたので話題にしなかった

2-2-2.まさかこれを指摘されるとは思っていなかった

一例を記載します。
(1)生活に必要な資金として、保育園代の補填8万円/月を3年分まとめてもらった
(2)2年前に車や家を購入する際の頭金として、それぞれ150万円ずつ出してもらった
(3)毎年子どもの誕生日に、贈与税の非課税枠である110万円ずつ口座に振込みをしてもらっている
(4)土地の仕様用途が間違っていた

図2:亡くなった方が過去に贈与した財産の正しい取り扱い
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2-3.あらためて贈与財産をチェックしよう

税務調査に向けては次のものを準備します。準備したら入念にチェックしましょう。

<相続財産を把握するための原資資料>
(1)権利書
(2)通帳
(3)証書
(4)印鑑
(5)会社の申告書
(6)元帳
(7)議事録   など

3.税務調査の流れを知ろう

税務調査は、基本的には亡くなった方の自宅でおこなわれます。修正申告が発生するケースが高いこと、相続人が知らないところで追徴が発生して通知すると揉め事が起こりやすいことから、全員出席または、税務調査の傾向や実施の事実を全員に周知して当日を迎えましょう。

3-1.税務調査の大まかな流れとして、午前と午後の内容が違う

税務調査の当日は2人の税務署の職員がきます。10時に開始しておおよそ17時に終わります。税務調査の目的が果たせれば1日で終わりますし、考え方の確認など現地以外で対応可能な内容を残すのみであれば、後日税理士と打ち合わせをして進んでいきます。

3-2.午前の税務調査は聞き取り調査がメイン

午前中は、税務調査の目的を達成するために、相続人となった方々にいろいろな聞き取りをします。確認しなければいけない点があって訪問しているわけですから、いろいろな角度から巧妙な質問をしてきます。ばれないように、と思って回答していると思わぬ点から指摘を受けます。隠しとおせると思わないほうがよいでしょう。

表3:質問のポイントと問題点などの一覧
質問のポイント 問題点等
被相続人(亡くなった方)の職業、財産形成の仕方 収入に比べて、財産が少ない
相続人の職業、所有財産 収入に裏づけがあるか
被相続人から贈与された財産が含まれていないか
被相続人の病気、入院状況 意思能力があったか、誰がお金を自由にできたか
遺言書の有無 遺言書の記載内容はすべて申告されているか
財産の管理状況(管理者と保管場所) 管理していた人(お金を自由にできた人)は誰か
貸金庫をもっていないか
生活費の概算額、支払い状況 収入と生活費を比較し、日常的な残余資金がないか
各収入の受領状況 現金による受領が無いか
取引金融機関の確認(事前調査済み) 被相続人、相続人、同居親族のもの全て照会し、怪しい資金移動がないか
過去の資産の譲渡の有無 多額の現金収入があったかどうか
その現金がどのような財産に変わったか
借入金の使途 相続人の財産になっていないか
贈与・貸付の有無 贈与税の申告はされているか、貸付金の返済はされているか

3-3.午後の税務調査は現物確認と結果通知

午後は、午前中の聞き取り調査の内容をもとに、現物の確認や置き場所などの確認があります。また、税務調査が終了すると結果の通知があります。

表4:財産の種類と確認資料の一覧
財産の種類 確認資料
預貯金・保険等 被相続人、相続人、同居の親族の預金通帳、証書、保険証券、印鑑
⇒割引債、ゆうちょ銀行等の取引は細かく見る
取引先の把握 手帳、日記、香典帳
株式 株券の現物、各種通知、保護預かり明細書
会社の役員 株主名簿、株主総会・取締役会等の議事録、元帳、源泉徴収簿等
土地 権利書、利用状況の確認

4.修正申告が発生した場合の対応方法を知ろう

税務調査で指摘を受けた内容については、修正申告をおこないます。そのうえで、1-2で示した「図1:税務調査の目的とペナルティ」のとおり、申告外の財産に対してはペナルティが発生します。

4-1.税務調査で指摘されたら必ず支払う「延滞税」

相続税の大原則として「亡くなったことを知った日から10ヶ月以内に相続税の申告・納税が必要」という考え方があります。この申告については、いい加減な申告や、とりあえずの申告が認められておらず、正しく申告する必要があります。つまり税務調査で指摘されたということは、正しくなかったということでペナルティの対象となります。10ヶ月を過ぎた日数分のペナルティが発生します。

延滞税の考え方はこちら⇒「相続税の延滞税が発生!?延滞税の支払いに気付いたら確認する4つのポイント」

4-2. 税務調査で指摘された内容に応じて支払う「過少申告加算税or重加算税」

税務調査で指摘された内容が、単純な申告漏れ・勘違い・過小評価していた場合であれば「過少加算税10%」が発生します。一方で、隠ぺいしていたとなると「重加算税35%」が発生します。重加算税が発生すると、高額な相続税の支払いになりますので、絶対に財産を隠すことの無いようにしましょう。

5.まとめ

税務調査は、相続が発生した方全員が対象ではなく、相続税の申告が必要な方(H26で約4.4%)の中から必要に応じて実施されることが分かりました。

また、相続税の申告をすると4~5人に一人が対象となり、対象になった方の80%は修正申告が発生していることもお分かりいただけたと思います。

裏を返せば、相続税の申告を正しくすることの難しさが読み取れます。

税務調査の対象となり易い事由がある場合には、特に慎重になって正しらしさを追求しましょう。

また相続税の申告は、相続税の複雑な特性とこの税務調査をしっかり乗り切るためにも、相続税のノウハウを多く持つ税理士に相談することをオススメします。

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