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相続税の期限はいつ?期限を守らないと大きな損をする?!

相続税に期限はないの?
こんなことをお考えではないでしょうか。

相続税には「相続の開始があったことを知った日の翌日から10カ月以内」という、しっかりした期限があるうえに、相続税を納めるまでの間に整理したり、決めたりとやらなければならないことがたくさんあります。

また、実は相続税には2つの期限があることをご存知でしょうか?
ひとつは、税務署に相続税の申告書を出す「申告期限」、もうひとつは、相続税を国に納める「納付期限」です。

ここでは、その2つの期限についての概要と、その期限を守らなかった場合のデメリットや、期限を守ることで使える税務上の特例(メリット)についてご紹介していきたいと思います。特に、期限を守ることで使える税務上の特例については、知っている、知っていないで、支払う相続税が大きく違ってくる場合がありますので、すでに、相続が発生してしまっている方はもちろん、相続が発生していない方も、一度読んでみてください。


1.相続税には2つの期限がある

相続税には、大きく2つの期限があります。
税務署に相続税の申告書を出す「申告期限」、もうひとつは、相続税を国に納める「納付期限」です。それぞれの期限はいつになるのでしょうか。

1-1.相続税の申告期限はいつ?

税務署に相続税の申告書を出す“申告期限“は、「相続の開始があったことを知った日の翌日から10カ月以内」となっています。一般的には、「相続の開始があったことを知った日」=(イコール)「亡くなった日」です。たとえば、亡くなった日が7月15日の場合、申告期限は翌年の5月15日となります。
ちなみに、翌年の5月15日が、土日祝日であった場合にはその翌日が申告期限になります。

1-2.相続税の納付期限はいつ?

相続税のもうひとつの期限である国に税金を納める“納付期限”はいつでしょう。「相続税の納付は申告期限まで」に行うことと記されています。そう、実は「申告期限」と「納付期限」は同じなのです。「申告」と「納税」はバラバラで行ってもよいのですが、期限は同じになります。

2.相続税の期限を守らないと大変なことに!

相続税は期限を過ぎて未納だと、ペナルティが発生します。ペナルティを受けないように早めに納付することが大切ですが、もし期限を過ぎてしまった!という場合にも一日でも早い納税がお勧めです。

2-1.期限を守らない場合のペナルティ

相続税の期限を守らなかった場合、次の2つのペナルティが課せられます。

2-1-1.利息の要素の延滞税

延滞税には利息の要素があり、納付期限の翌日から実際に納付する日までの日数に応じて課せられます。延滞税の計算は、原則として、納付期限の翌日から2カ月までは年7.3%、それ以降は年14.6%となっていますが、低金利のこの時代、延滞税もそれにあわせて、現在(平成28年)は、前者の年7.3%が年2.8%に、後者の年14.6%が年9.1%となっています。


例)払うべき相続税が100万円だった場合の延滞税額

図1:期限内に申告書を提出したが、納付日が期限後となった場合
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2-1-2.罰金的な要素の加算税

加算税には、いわゆる罰金的な要素があります。今回の場合は加算税の中でも、申告期限を守らなかったことに対しての罰金として「無申告加算税」が課せられます。無申告加算税は、原則として、納付すべき税額に対して、50万円までは15%、50万円を超える部分は20%かかってきます。実際に、支払うべき相続税額が100万円だった場合、50万円までは15%の7万5,000円、残りの50万円については20%の10万円、あわせて17万5,000円が加算税となります。

2-2.すでに期限が過ぎている場合の対処法

すでに期限が過ぎている申告について、期限内に申告が出来なかったことについて掛かる加算税についての対処方法はありません。しかし、期限が過ぎていても、できるだけ早く申告するようにして下さい。期限を過ぎた申告は「期限後申告」として取り扱われ、税務署の調査を受ける前に自主的に期限後申告をした場合には、無申告加算税が5%に軽減されます。先ほどの例のように相続税額が100万円だった場合、原則17万5,000円だった加算税が、5万円にまで軽減されます。
 
また、期限後申告の場合の延滞税の計算は、申告書を提出した後2カ月までは年2.8%になります。ですから、期限後申告をした後も、できるだけ早く納税するように心がけましょう。

図2:修正(期限後)申告により、納付すべき税額が確定した場合

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3.申告・納付期限までにやらなくてはいけないこと

相続税の期限は「相続の開始があったことを知った日の翌日から10カ月以内」でしたが、その中でいったい何をすれば良いのでしょうか。

3-1.相続手続きの主な6つのステップ

相続税の期限を守るためには、少なくとも次のようなことをやっていかなくてはいけません。

STEP1~6までを10ヶ月以内に実施しなければいけません。

STEP1:相続人の確定
誰が相続人になるのか、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍を取得して確認します。

STEP2:財産・債務の把握
亡くなった方の財産(不動産や預貯金など)や債務(借入金や未払金など)を把握します。それらを一覧にしたものを「財産目録」といいます。

STEP3:遺言の有無の確認
遺言があるかどうか確認します。亡くなった方が自分で書いている「自筆証書遺言」の場合は、開封せずに家庭裁判所で検認の手続きをする必要があります。

STEP4:遺産分割協議(遺言がない場合)
遺言がなかったら、誰がどの財産を相続するか、相続人全員で話し合いをします。話し合いの結果は「遺産分割協議書」に記載し、相続人全員の署名押印をします。

STEP5:相続税の計算
相続税の計算をする際には、「法定相続人の数」や「財産の評価額」が分からないと計算できません。申告書の作成は税理士に依頼するとよいでしょう。

STEP6:納税資金の確保
相続税の納付金額が分かったら、期限までに納税しなくてはいけません。現金がない場合には、不動産を売却したり、延納や物納の申請をする必要が出てきます。

これらの対応をしていると、期限までの10カ月という期間は長いようであってもあっという間に迫ってしまいます。計画的に対応しましょう。

3-2.「延納」「物納」制度

相続税は、現金で一度に納める「現金一括納付」が原則ですが、特別な納税方法として「延納」と「物納」という制度があります。「延納」とは何年かに分けて払う分割払いのことで、「物納」とは相続した財産、たとえば相続した土地そのもので支払う方法です。ただし、この「延納」や「物納」制度を利用する場合にも、申告の期限内に申請手続きをする必要があります

3-3.期限までに遺産分割協議がまとまらなかったら

相続の手続きで一番やっかいなのは「遺産分割協議」ではないでしょうか。相続財産には現金のように1円単位まできれいに分けられるものばかりではありません。遺産分割の話し合いでもめて、誰がどの財産を相続するのか決まらなかった場合であっても、相続税の申告は、期限内に申告・納税する必要があります。遺産分割協議が決まっていないことで、申告期限が伸びることはありません。そのため、遺産分割協議が決まらない場合には、法定相続分で相続したものとして各相続人の税額を計算します。

4.相続税の特例の適用を受けるために

4-1.特例の概要

相続税には大きな税額控除の特例が2つあります。この特例を受けるには期限内の申告・納付が必須です。

4-1-1.配偶者の税額軽減

配偶者の税額軽減とは、亡くなった方の配偶者が遺産分割や遺贈により、実際に取得した遺産額が、次の金額のどちらか多い金額までは配偶者には相続税はかからないという制度です。
(1) 16千万円
(2) 配偶者の法定相続分  ※法律で決められた取り分。分ける相手により異なる。
これは、相続財産が全部で16千万円以下の場合で、配偶者がすべて相続すれば、相続税額がかからないことを意味します。この配偶者の税額軽減は、配偶者が遺産分割協議などで実際に取得した財産を基に計算されることになっています。ですから、相続税の申告期限までに、分割されていない財産は、税額軽減の対象になりませんので、注意が必要です。。

4-1-2.小規模宅地等の特例

小規模宅地等の特例は、亡くなった人が所有していた土地が、亡くなった人や生計を一にする親族の事業用や居住用として使われていた場合には、一定の要件を満たせば、その土地の評価額が最大80%まで減額される制度です。ですから、土地の評価額が3,000万円だった場合、この特例が適用されれば600万円になります。この特例も、相続税の申告期限までに、その土地を誰が相続するか決まっていないと適用が受けられません。

4-2.遺産分割協議がまとまらないと特例が受けられない?

相続税の申告期限内に遺産分割協議がまとまらなかった場合の大きなデメリットとしては、相続税の特例である「配偶者の税額軽減」や「小規模宅地等の特例」の適用が受けられないということです。これらの特例を使えば、相続税額を大幅に軽減することが可能です。ただし、いくつかの要件があります。そして、相続税の申告期限までに分割が決まっていることが、その要件のひとつになります。

4-3.遺産分割協議がまとまらなかった場合の救済措置

期限内に遺産分割が決まらなかったら、全く特例が受けられないのかというと、そうでもありません。いったんは、法定相続分で相続したものとして申告しますが、その際に、「申告期限後3年以内の分割見込書」を相続税の申告書と一緒に提出しましょう。この書類を提出しておけば、申告期限から3年以内に分割が決まった場合には、改めて特例を受けることが出来ます。

分割が決まったら、「更正の請求」という手続きをすることが出来ます。「更正の請求」とは、既に行った申告について、税額等が過大であった場合に減額更正を求める場合の手続きです。この「更正の請求」にも期限があり、分割の日の翌日から4カ月以内となっています。(「配偶者の税額軽減」については、平成23年の税制改正により、分割の日の翌日から4カ月以内と、当初の申告期限から5年以内のいずれか遅い方の日までに、更正の請求をすることが可能です。)

5.最後に

相続税の期限は、「相続の開始があったことを知った日の翌日から10カ月以内」です。期限を過ぎた場合のペナルティや、期限までに遺産分割協議を終え、特例の適用を受けることのメリットを考えると、期限を守ることが非常に重要なことだと認識させられます。

気付いた時には、期限が迫っている、あるいは、すでに期限が過ぎていることもあるかもしれません。その場合は、相続税の取扱い件数が多い税理士に相談してみるといいでしょう。なぜなら、病院の医師でも、内科、外科など専門分野が分かれているように、税理士も、法人税、所得税など、税金の種類によって、得意不得意があります。

相続税の場合はとくに、法人の申告や個人の確定申告のような毎年申告がある税金ではありません。そのうえ、期限が迫っているような状態で申告書を提出するのであればなおさら、相続税の取扱い件数が多く、経験豊富な税理士に依頼するほうが安心でしょう。

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