SO0021
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

みなし相続財産には何がある?相続税の対象となる財産を総点検!

相続の手続きをする際には、亡くなった方の財産をヌケモレなくしっかりと把握して相続税の対象となるか確認をしていきます。

現金や不動産など財産として分かりやすいものはよいのですが、保険金や退職金、購入したお墓など、財産として扱うのか、それとも財産として扱わなくてもよいのか。判断に迷いますよね。

相続をする際に忘れがちな「みなし相続財産」「贈与財産」「非課税財産」についてご紹介をします。
相続税の申告は漏れているとペナルティを受けることになりますので、正しく把握しましょう。

1.相続税がかかる3つの財産と相続税のかからない財産

遺産には、相続税の対象となるものとならないものがあります。ご自身で相続の手続きをされる場合にはヌケモレがないようにしっかりと財産の洗い出しと選別をしましょう。不安な方は、財産の把握や相続税の申告、手続き等に詳しい税理士へ相談されることをオススメします。

1-1. 相続税がかかる3つの財産

相続税がかかる財産のうち、現金や不動産など財産として分かりやすいものは「本来の相続財産」といい比較的忘れずに洗い出しができます。一方で「みなし相続財産」「贈与財産」「非課税財産」などは、知らないと見落としがちの財産となります。これらを把握してしっかりとした相続の手続きをしましょう。

1-1-1.亡くなったことがきっかけでもらう「みなし相続財産」

相続や遺贈によって、直接受け取ったものではありませんが、亡くなったことがきっかけで財産となるお金を受け取る生命保険金や退職死亡金が該当します。相続する時点ではまだ手元に無い可能性が高いですが、いずれもらえることからもらったとみなされて課税の対象となります。これを「みなし相続財産」といいます。

くわしくは2章で説明します。

1-1-2.相続や遺贈で受け取った「本来の財産」

金銭に見積もれるすべての財産、具体的には預金はもちろんのこと、土地、家屋、事業用の財産、貴金属、宝石、骨董品、絵画などが該当します。忘れがちなものとして、貸付金や著作権、特許権もそれに該当します。これを「本来の財産」といいます。

1-1-3.相続開始前3年の「贈与財産」と相続時精算課税の「贈与財産」

亡くなった方から相続開始前3年以内に受け取った贈与財産は相続税の対象となります。あわせて、相続時精算課税の制度を利用して贈与を受けた財産も制度のルールどおり相続時に財産として対象となります。

相続開始前3年以内に受け取った贈与財産は相続税について、なぜ相続税で考えるのでしょうか。多くの方は生前の元気な時に相続や贈与の話をすることを嫌うものです。しかし、病気になったり余命がわかったりしてくると、急に相続対策が始まります。毎年の110万円の枠などの非課税枠を最大限に活用して、相続税対策を始めることも多いです。よって、これらによる相続税が減少することの対策として、相続開始前3年以内に受け取った贈与財産は相続の際に財産として含めることになりました。

これは特定の教育資金の一括贈与などの特別な非課税枠を除いた全ての贈与財産について適用されます。また、もし贈与を受けた際に贈与税を支払っていた場合については、相続税の支払い時に控除されます。

1-2.先祖をまつるものは相続税がかからない「非課税財産」

お墓や仏壇、位はい、神棚など、日ごろから礼拝に使用されているものは、祖先をまつる習慣を尊重する意味から、課税の対象となりません。また、公益事業用の財産を引き継いだ場合や、相続税の申告期限までに国や地方公共団体等に寄附した財産についても「非課税財産」となります。

ただし、純金の仏具は貴金属として「本来の財産」となります。

図1:相続する際に考える財産

 

2.みなし相続財産の本命。「生命保険金」と「死亡退職金」の財産評価の仕方について

みなし相続財産のうち「生命保険金」と「死亡退職金」の評価ですが、実は両方の財産ともに非課税枠が設けられています。生命保険金については、現金での贈与を生命保険金の贈与に一部変更することで非課税枠を利用できるようになることから、相続税の節税対策としてもよく利用されます。

2-1.生命保険金の取り扱い方法と非課税枠を知ろう

生命保険金のうち、亡くなった方が負担していた保険料の部分に対して「みなし相続財産」となります。亡くなった方が保険料を負担していて、受取人が亡くなった方ではない場合には、みなし相続財産として相続税の対象となります。一方で、保険料の支払いを家族など本人以外がおこなっていた場合には、相続財産の対象ではなくなります。

2-1-1.生命保険の掛け方で、財産の考え方や税金の種類が変わる

亡くなった方が生命保険の保険契約者として保険料を支払い、ご自身を受取人にしている場合には「みなし財産」となり、生命保険金の非課税枠が利用できます。しかし、亡くなった方でも受け取り人でも無い方が保険料を支払っていた場合には、受け取った方は贈与税の支払いが必要となります。また、受け取った方が保険料を支払っていた場合には、受け取り方法によって税金がかかり、一時金として受け取ると所得税が、年金形式で受け取ると雑所得がかかります。

2-1-2.生命保険金の非課税枠は500万円×法定相続人の数

受け取った生命保険金が非課税枠の中であれば、相続税の支払いは不要となります。
例として、お父様が亡くなり、お母様とご自身、弟さんが相続する場合には、保険金は1,500万円までが非課税となります。また、1,500万円を超えた分だけがみなし相続財産として相続財産に加算されます。

図2:生命保険の非課税枠

2-2. 死亡退職金の取り扱い方法と非課税枠を知ろう

会社に勤めていて定年退職日まで働くと、退職金がもらえます。一方で在職中に亡くなってしまった場合には、ご家族に死亡退職金が支払われます。
例として、お父様が亡くなり、お母様とご自身、弟さんが相続する場合には、死亡退職金は1,500万円までが非課税となります。また、1,500万円を超えた分だけがみなし相続財産として相続財産に加算されます。

ただし、亡くなってから3年以内に支給額が決定したものに限り非課税枠が利用できます。何らかの理由で3年以内に支給額が決定しなかった場合は、一時所得として扱うことになります。

図3:死亡退職金の非課税枠

 

3.まとめ

相続税がかかる3つの財産(「みなし相続財産」「贈与財産」「非課税財産」)と相続税のかからない財産についてご理解いただけましたでしょうか。

これらのうち「みなし相続財産」については、亡くなった時点で手元にない財産となりますので、忘れがちです。相続税の計算は正しく行い、必要であれば申告や納税が必要となりますし、申告や納税を怠るとペナルティが発生します。

また、「みなし相続財産」のうち「生命保険金」「死亡退職金」には、それぞれ非課税枠があります。この非課税枠を利用しないと必要以上に相続税を納税することになりますので、注意が必要です。

どの財産を相続財産とするか、非課税枠の利用などいくらを相続税の対象とすればいいのか。など、相続に関わる決まりごとが多く、ご自身で正確に実施することはなかなか難しいです。

ご自身で相続の申告・納税の手続きを進めると意外に大変だと気付かれると思います。
そんな困った時には、相続税に強い税理士(ノウハウが多い)がいる税理士法人にご相談をされることが望ましいです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

SNSで最新情報をチェック

コメントを残す