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住宅ローン控除の確定申告のまとめと申告手順の3STEP【保存版】

住宅を購入したら10年間は高額な税金が戻ってくる。
夢のマイホームを購入しようとワクワクしながら物件を見に行くと、販売員の方に税金が戻ってくるというさらに嬉しい話を聞いたら、購入の決断が早まりますよね。

購入するまではワクワク・ドキドキして、入居したら幸せな生活が始まっていることでしょう。

しかし、年末になると「あれ?住宅ローン控除ってどうしたら税金が戻ってくるの?」と不安になり、年末調整のときに「初年度は確定申告が必要だ」とあらためて知り、年が明けて「どうしたらいいの?」という方も多いと思います。

住宅ローン控除の確定申告の手順と、2年目以降についてご説明します。

1.要確認!住宅ローン控除は支払った所得税以上のお金は戻りません!

住宅を購入する際に「最初の10年間は、住宅ローン残高の1%の所得税が戻るので2,000万円のご自宅を 購入すると最大で20万円の税金が戻ってきます。」などのお話を聞いて、それならローン返済の足しに、または固定資産税の支払いに回そうなどと考えて購入された方も多いと思います。では20万円のお金が税務署から振り込まれるのでしょうか。

1-1.所得税を支払った額を最大として還付されます。

住宅ローン控除は最大でもご自身の所得税の支払額まで、となるため所得税が9.9万円の方は、9.9万円しか戻らないことになります。

簡単な確認方法としては、図1のような源泉徴収票をお持ちの方は「源泉徴収税額」の欄の「99,000円」が還付される最大となります。

図1:源泉徴収票のイメージ

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くわしくはこちら ⇒ 「【新帳票対応】税理士が教える源泉徴収票の正しい見方と14の所得控除」

1-2.所得税で引けなかった分は住民税から控除されます。返金はありません。

1-1の例を取ると、20万円の控除枠のうち9.9万円しか戻らないため、損した気分になりますよね。残りの11.1万円は翌年の6月から支払う住民税で控除されますので、住民税の支払い額が減ります。詳しくは6月に届く住民税決定通知書をご確認ください。

所得税は収入があった年に支払うため先に納めた税金を戻す手続きになりますが、住民税は収入があった年の翌年に納税するため翌年の支払いが最初から少なくなります。

くわしくはこちら ⇒ 「住民税はいくら?住民税の考え方とご自身の住民税の簡単な計算方法」
   

2.住宅ローン控除の効果は、所得税の控除の中で最大!

住宅ローン控除は、所得税額を決定したあとにその決定した所得税額から控除するしくみのため、家族の扶養や生命保険料・医療費の支払いに応じて所得を減額する所得控除よりも影響度が大きいです。

2-1.住宅ローン控除は、控除対象の金額が所得税から直接戻ってくる!

所得税の支払い額を決めるにあたり、「所得控除」という言葉を耳にすると思います。所得税は、年収に対して計算されるのではなく、具体的には図2の手順で所得税が決まっていきます。よって、同じ年収でも家族の扶養状況や保険料の支払い状況に応じて、所得税の金額はバラバラです。

住宅ローン控除がなければ「所得税額=源泉徴収税額」となり、その分を会社がご自身に代わって国に納税してくれます。住宅ローン控除があれば、その納税分を自分のもとに戻すことができます。

2:源泉徴収税額(所得税)が決まるまで

2-2.住宅ローン控除の申請は、1年目は確定申告、2年目以降は年末調整

住宅ローン控除による所得税の還付のルールとしては次のとおり決まっています。
・1年目:確定申告 ⇒ 3章へ
・2年目以降:年末調整 ⇒ 4章へ

2-3.住宅ローン控除の控除額を計算してみよう

具体的に住宅ローン控除でどの程度の所得税が節税されるのでしょうか。具体的に住宅ローン控除の額を確認しましょう。なお、住宅ローン控除の対象となる年末の残高の最高額や控除率は「5-2.住宅ローン控除の控除率」でご説明します。
 
平成26年4月1日~平成31年6月30日までの住宅ローン控除で計算をしていきます。
・住宅借入金等の年末残高の合計額:4,000万円以下
・上記残高の合計額に乗ずる控除率:1~10年目 1%

(1)前年の年末の残高が4,500万円の場合
 
(a)4,000万円以下が対象:4,500万円>4,000万円 よって4,000万円
(b)4,000万円×1%=40万円
よって、最大40万円の還付がある

(2)前年の年末の残高が2,000万円の場合

(a)4,000万円以下が対象:2,000万円
(b)2,000万円×1%=20万円
よって、最大20万円の還付がある

3.住宅ローン1年目は確定申告を!確定申告は3STEPで完結!

住宅ローン控除の適用を受けるためには、初年度は確定申告をする必要があります。自宅を購入した際に不動産屋さんが教えてくれたのではないでしょうか。はじめて確定申告をされる方も多いと思いますので、必要書類と手順を確認して、手続きを終えましょう。

3-1.STEP1:必要な書類を準備しよう

住宅の引き渡しの際にいろいろな書類を受け取っていたり、年末に住宅ローンを組んでいる金融機関から残高証明書などが届いているはずです。次の項目を確認して準備をしましょう。

準備する書類 入手先 ポイント
(1)住民票の写し 市町村役場 確定申告する年の11日以降
(2)建物・土地の登記事項証明書 法務局 購入時に司法書士からもらっている可能性が高い
(3)建物・土地の不動産売買契約書の写し 不動産会社 購入時に不動産屋さんからもらっている
(4)源泉徴収票 勤務先 12月か1月に発行される
(5)住宅ローンの残高証明書 借入した金融機関 年末に郵送で届いている
(6)認定長期優良住宅証明書 不動産会社 購入時に不動産屋さんからもらっている

(7)一定の耐震基準を満たす中古住宅の耐震基準適合証明書

不動産会社 購入時に不動産屋さんからもらっている
(8)マイナンバー ご自身で保管 マイナンバー+身分証明書

※(6)がある場合、特例(+0.2%)を受けることができます。
※(7)は、中古物件の住宅ローン減税対象期間を確認する際に利用します。

3-2.STEP2:確定申告書を作成しよう

次の条件の場合の確定申告について順を追って作成していきます。

・物件:新築の住宅を購入(特例なし)、すべての持ち分はご本人。
・住居開始:昨年12月15日。
・住宅ローンの借入金残高:昨年末で2,000万円。
・ご家族:ご自身、奥様(専業主婦)、お子さん二人(小学校、幼稚園)
・給与・所得税:年収500万円、給与所得346万円、源泉徴収税額9.7万円
・その他控除額:社会保険料70万円、旧生命保険料5万円、地震保険1万円

※この場合、復興支援税を入れた所得税は9.9万円です。
 住宅ローン控除の対象金額が20万円となりますが、還付は9.9万円となります。
 残額は自動で住民税の控除額が計算されて、翌年の住民税が安くなります。

上記の場合の申請を手順を示します。まずは国税庁のHPを利用して必要な事項を入力します。

(1)確定申告書等作成コーナーへアクセスし、「作成開始」をクリックします。
  https://www.keisan.nta.go.jp/h28/ta_top.htm#bsctrl

(2)「書面提出」をクリックします。
※e-Taxは電子申告ですが、住宅ローン控除の初年度は添付書類の提出がたくさんあることから、書面での申告をオススメします。

3)次の手順で、チェックを入れて「次へ」をクリックします。

4)「平成28年分 所得税の確定申告書作成コーナー」画面で「所得税コーナーへ」をクリックします。

5)「給与・年金の方」の「作成開始」をクリックします。

6)「申告書の作成をはじめる前に」で「次へ」をクリックします。

(7)「提出方法の選択等」の画面で、「印刷して税務署へ提出」を選択し、生年月日を入力して「入力終了(次へ)」をクリックします。

8)「所得の種類選択」の画面で「給与のみ」を選択して「入力終了(次へ)」をクリックします。

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(9)「給与所得の内容等選択」の画面で、「給与支払者は1か所のみ」「年末調整済みである」を選択して「入力終了(次へ)」をクリックします。
※2か所給与、源泉徴収未実施の場合は、それぞれ選択して入力が必要。

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10)「適用を受ける控除」の画面で「(特定増改築等)住宅借入金等特別控除」選択します。

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11)「給与所得の入力(1/3)」の画面で「源泉徴収票」を見ながら入力します。

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12)「給与所得の入力(2/3)」の画面で「源泉徴収票」を見ながら入力します。住宅ローン控除の年末調整をしていないため、⑤と⑥は未入力となります。

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13)「給与所得の入力(3/3)」の画面で「源泉徴収票」を見ながら入力します。

14)「給与所得の入力内容確認」の画面で確認後、「次へ」をクリックします。

15)「税額控除等の内容等」の画面で「(特定増改築等)住宅借入金特別控除」の「入力」をクリックします。

16)「家屋を新築した場合又は新築家屋を購入した場合」を選択して「次へ」をクリックします。

17)「(特定増改築等)住宅借入金特別控除(共通要件)」のチェックをすべて入れて「入力終了(次へ)」をクリックします。

18)「住宅借入金等特別控除(居住開始年月日入力)」の画面にて日付を入力して「入力終了(次へ)」をクリックします。

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19)「住宅借入金等特別控除(新築要件)」の画面にて、該当がないことを確認して「入力終了(次へ)」をクリックします。

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20)「住宅借入金等特別控除(入力画面判定)」の画面にて、該当がないことを確認して「入力終了(次へ)」をクリックします。

 

(21)「住宅借入金等特別控除(借入金等(総額)入力)」の画面にて、該当項目を入力し、「共有持分がない方(次へ)」をクリックします。
※3-1で準備物とした資料を手元に準備します。
(2)建物・土地の登記事項証明書
(3)建物・土地の不動産売買契約書の写し
(4)源泉徴収票
(5)住宅ローンの残高証明書
そして、「5.控除証明書の要否」は、来年以降年末調整で簡易的に申請するためには「要する」を選択します。「共有持分がある方」は最後のところで「共有持分がある方(次へ)」をクリックします。

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22)「(特定増改築等)住宅借入金特別控除(適用控除の選択)」で該当する項目を選んで「入力終了(次へ)」をクリックします。

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23)「(特定増改築等)住宅借入金特別控除の計算結果確認」で確認のうえ「入力終了(次へ)」をクリックします。

24)「税額控除の内容等」の画面で「(特定増改築等)住宅借入金特別控除」の項目を確認し、「入力終了(次へ)」をクリックします。

(25)「計算結果の確認」の画面で還付金を確認します。

以降は、個人情報(マイナンバーも)や還付金の振込先などを入力していきます。

家族のマイナンバーを正確に入力しないと進まないため、準備したマイナンバーカード等を利用して入力を進めましょう。

 

26)「申告書等印刷」画面で「帳票表示・印刷」をクリックして印刷します。

(27)印刷すると提出書類および(控)の入った書類がもう一部ずつ印刷されてきます。

3-3.STEP3:税務署に提出しよう

3-3で作成した書類に必要書類を添付して、管轄の税務署へ提出します。

<準備する書類>
(1)住民票の写し、(2)建物・土地の登記事項証明書、(3)建物・土地の不動産売買契約書の写し、(4)源泉徴収票、(5)住宅ローンの残高証明書(6)認定長期優良住宅証明書、(7)一定の耐震基準を満たす中古住宅の耐震基準適合証明書、(8)マイナンバー

4.住宅ローン2年目は年末調整をしよう

サラリーマンの方は住宅ローン控除の申請を、2年目から年末調整でおこなうことが可能となり、1年目と異なり容易に申請ができ還付を受けることができます。

4-1.必要書類

(1)金融機関から送られてくる住宅ローンの年末残高証明書
(2)給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書 ※確定申告をした翌年に残りの年度分まとめて送られてきます

4-2.勤務先で提出

4-1の(1)住宅ローンの年末残高証明書の情報を基に(2)給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書に記載します。
勤務先で12月上旬に年末調整の連絡が人事部門からあるはずですので、配偶者控除や生命保険料控除の申請等と一緒に提出しましょう。

5.住宅ローン控除に関わる4つのQ&A

住宅ローン控除の申請を

5-1.住宅ローン控除をした場合、ふるさと納税のワンストップ特例制度が利用できません。

ふるさと納税の便利な手法の一つに「ワンストップ特例制度」があります。サラリーマンの方はこの制度を利用することで5ヶ所の自治体へのふるさと納税については、確定申告が不要となり、申請書を各自治体へ提出するのみとなります。しかし、このワンストップ特例制度の利用条件に「確定申告をしないこと」という内容が含まれていることから、住宅ローンの確定申告をした場合にはふるさと納税の確定申告が必要となります。

ふるさと納税の確定申告方法はこちら ⇒ 「ふるさと納税のための確定申告【完全マニュアル】」

5-2.医療費控除やふるさと納税の確定申告は、同時に入力します。

3-2(10)の項目で、医療費控除やふるさと納税の確定申告のチェックを入れて、一度に申請します。医療費控除は「医療費控除」を、ふるさと納税は「寄付金控除」を選択します。

5-3.住宅ローン控除の控除率や控除期間は一律ではなく、購入時期によって異なります。

住宅ローン控除の対象となる控除期間や、年末残高の上限については、購入した時期により異なります。ご自身が購入された時期から、詳細を確認しましょう。認定住宅の新築等を購入された方は4-2をご参照ください

5-3-1.住宅借入金等特別控除(新築・中古)

入居日 住宅借入金等の年末
残高の合計額
各年の住宅借入金等の年末
残高の合計額に乗ずる控除率
控除期間
平成19年1月1日から
平成19年12月31日まで
2,500万円以下の部分の金額 A 1~6年目 1% 10年間
7~10年目 0.5%
B 1~10年目 0.6% 15年間
11~15年目 0.4%
平成20年1月1日から
平成20年12月31日まで
2,000万円以下の部分の金額 A 1~6年目 1% 10年間
7~10年目 0.5%
B 1~10年目 0.6% 15年間
11~15年目 0.4%
平成21年1月1日から
平成22年12月31日まで
5,000万円以下の部分の金額 1~10年目 1% 10年間
平成23年1月1日から
平成23年12月31日まで
4,000万円以下の部分の金額 1~10年目 1% 10年間
平成24年1月1日から
平成24年12月31日まで
3,000万円以下の部分の金額 1~10年目 1% 10年間
平成25年1月1日から
平成26年3月31日まで
2,000万円以下の部分の金額 1~10年目 1% 10年間
平成26年4月1日から
平成31年6月30日まで
4,000万円以下の部分の金額 1~10年目 1%

10年間

5-3-2.認定住宅の新築等に係る住宅借入金等特別控除の特例

入居日 住宅借入金等の年末
残高の合計額
各年の住宅借入金等の年末
残高の合計額に乗ずる控除率
控除期間
平成21年6月4日から
平成23年12月31日まで
6,000万円以下の部分の金額 1~10年目 1.2% 10年間
平成24年1月1日から
平成24年12月31日まで
4,000万円以下の部分の金額 1~10年目 1% 10年間
平成25年1月1日から
平成26年3月31日まで
3,000万円以下の部分の金額 1~10年目 1% 10年間
平成26年4月1日から
平成31年6月30日まで
5,000万円以下の部分の金額 1~10年目 1% 10年間

5-4.税務署からの還付は1ヶ月~1.5ヶ月後です。

確定申告の還付金は税務署に受理されてから1ヶ月~1.5ヶ月後に振込されます。2年目以降で年末調整をする場合には、12月の給与で調整されて会社から振り込まれます。

6.さいごに

サラリーマンの方で住宅ローンの確定申告をされるのは、一生で一度となる方が大半ではないでしょうか。2年目からは年末調整で容易にできますが、1年目の確定申告だけは慣れていないとドキドキしますよね。

本内容の手順に沿って確定申告書を作成していただければ、税務署への提出まで完了できたと思います。2年目からは年末調整でおこなえば、容易にできますので税務署から届く「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」は無くさないようにしましょう。

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